スーパーロボット大戦OG外伝
0521話
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トを開放する。
「おい、アクセル。そこまでしていいのか?」
どこかからかうようなムウの声だが、通信画面に映ったコーネリアは俺を信頼しているのか特に何を言うでもなくシトリーの様子を観察している。
「問題無い。俺がこの程度でどうこうなる訳がないだろう?」
そもそも修羅に限って言えば生身で相対する方が危険度は少ない。混沌精霊である俺の身体は、物理的な攻撃に対しては無効化する。だが逆に魔力や気の籠もった一撃ではきちんとダメージを受けるのだ。つまり、覇気という一種の気のようなエネルギーで動いている修羅神は俺にダメージを与えられる……可能性がある。何しろまだ実際に試した訳ではないから確実とは言えないが。
俺の言いたい事を理解したのだろう。ムウもまたどこか安堵したように小さく頷き、イザークは……何故か責めるような目付きで見ていた。……何だ? まぁ、その辺は後で聞けばいいか。
そう判断し、エルアインスから乗降ワイヤーを使って地上に降りてシトリーの前へと進み出る。
「……」
そのまま向かい会って1分程。俺にしてもシトリーに乗っている修羅にしても沈黙したまま時間が過ぎていく。
向こうにしてみれば何とか脱出の手段が無いのかを探しているのかもしれないが、現状ではどうにも出来ないだろう。何しろ量産型ゲシュペンストMk-U2機がメガ・ビームライフルの銃口で狙いを付けており、ムウとイザークのエルアインスがG・レールガンで、コーネリアのラピエサージュがO.O.ランチャー銃口が向けているのだ。何らかの迂闊な動きを見せた瞬間、弾丸やビームが雨霰とばかりに降り注いで機体を瞬時に破壊するだろう。
あるいは動き回っている状態ならその高い運動性能を信じて万に一つの可能性に賭ける事が出来たかもしれないが、止まっている状態ではその薄い装甲が裏目に出る。
……それでもミロンガよりは装甲が厚いんだよな。
そんな風に関係無い事を考えていると、向こうとしてもやがてどうしようもないと覚悟を決めたのだろう。コックピットブロックが開いて1人の修羅が降りてくる。
さすがに修羅と言うべきか、あるいはそもそも修羅神には乗降ワイヤーの類がついていないのか、装甲を踏み台にして軽やかに跳んで降りてきた。
「私に何の用だ」
そう言ってくるのは、青髪の修羅。顔の殆どを覆っているマスク、あるいはヘルメットでどのような顔をしているのかは分からないが、その赤い唇と声、そして身体付きで女だというのは一目で判別可能だ。
「シトリーに乗っていると言う事は、メイシス・マルクの部下で間違い無いな?」
「っ!?」
さすがに地球人――今ではこの言葉もあまり当てにならないが――である俺が自分の機体名、そして上司の名前を知っているのに驚いたのか息を呑む。
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