恋スル☆舌下錠 その二
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
を見守る。
「では、時間も限られている事ですから、早速始めちゃいましょう。オルコットさんにデュノアさん、『シューター・フロー』で円状制御飛翔をやってもらえますか?」
山田先生の説明によれば、円運動を行いながらお互いを攻撃し合う。
単純に円運動をしていては相手の攻撃を受けることになる。
そこで不規則加速をし相手の攻撃を回避しつつ相手に攻撃を加える。
しかもそれは減速する事なく行われ、むしろ加速をしなければならない。
この動作を機体制御のPIC、オートバランサー的な物に頼ることなくマニュアル操作で行われる。
今時の四輪レースのマシンだってオートマなのにマニュアル操作かよ。
俺は複雑な操作をするのが得意とは言えない。
ゲームだと格闘ゲームのコマンド入力が苦手だったりする――っていうか、こんなロボが空を飛ぶ時代に機体制御をオートにすると動きがショボくなるのはどういう事だ? これはどんな不可能をも可能にしてしまいそうな人間、天才にして天災の篠ノ之束でもどうにも出来なかったのかと俺は言いたくなった。
この話は今はどこかに置いておくとして、このイベントは本来一夏の物にだったのに、俺にお鉢が回って来たのは、現段階で一夏の白式はまだセカンドシフトをしていないからかもしれない。
それに俺のISがセシリアのISと同型機で戦闘スタイルが同じだからかもしれんな。
そんなことを考えながら空を見上げる。
天気は今日も快晴。
その空でセシリアとシャルロットは円運動をしながらお互いを攻撃し合っている。
「これは……」
一夏の声が聞こえる。
「一夏くん、二人の凄さが解ったようね――」
この後の一夏と生徒会長の会話は俺には聞こえなかった。
何を話しているのかと気にしていると、空中にいる二人の動きが急にふらつき出し、体勢を崩したと思ったら二人は激突。
そのまま仲良く地上に墜ちてきた。
落下点からはドスンという腹に響く低い音がし、もくもくと茶色い土煙が上がっている。
その場所から土煙をかき分けセシリアとシャルロットが物凄い勢いで飛び出してくる。
そして向かった先は一夏の元だった。
大方、生徒会長が一夏に何かをやらかしたんだろうな。
「切りも良いようですし場所を移しますよ? ベインズくん。これからあれを今日中にマスターしてもらいます」
俺は自分の耳を疑った。
ちょっと待て。
今、山田先生は何て言った? あれを、今日中にマスターだと? しかもマニュアルでだぞ。
俺は山田先生が正気なのかと思った。
「本気ですか?」
「もう、ベインズくんは若いのにタンパク過ぎます。今夜はキミを返さないよ、くらいは言っ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ