第二十話 恐ろしい魔法
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んだよ?
サ「さっきも言ったけど、水圧で人間の体を切り刻む事が出来るの。つまり、命を消す事が出来るのよ。『闇』の人間を怒らすとどうなるか、あなたは知ってるかしら?」
・・・こいつ、そんな単純すぎる挑発で、俺が怖がると思ってんのかぁ?俺は呆れたように「はぁ。」と小さくため息をつくと、
グ「てめぇも何も知らねぇじゃねぇか。」
サ「?」
グ「氷は、命の『時』を止める事が出来る。命の『時』を止める事が出来る氷より、恐ろしい魔法はこの世にはねぇよ。それに・・・」
俺は一旦ここで話を区切り、両手を構える。それに応えるかのように、サフィも両手を胸の前で構えた。
グ「その氷を扱える『光』の人間・・妖精の尻尾の魔道士を怒らせると、どんな目に合うか、お前等『闇』の人間は知らねぇ。だから・・・」
俺はもう一度話を区切ると、構えた両手に大量の冷気を溜める。それに応えるかのように、サフィも胸の前で構えた両手に水を纏う。
グ「今、思い知らせてやんよっ!!」
俺の声が合図のように、俺とサフィは同時に地を蹴り駆け出した。
サ「水の円盤ッ!」
グ「アイスメイク、円盤ッ!!」
青く透き通った水の円盤と、水色に透き通った氷の円盤がぶつかり合い、水の円盤はしぶきを上げながら破損し、氷の円盤は粉々に砕け散った。
サ「水噴射ッ!」
グ「氷欠泉ッ!!」
二人同時に手を着くと、床を突き破って水が勢いよく噴射し、先が鋭く尖った無数の氷の棘が現れる。水は氷を砕き、氷は水を跳ね返した。その凄まじい反動で、ブシュッと俺の左頬とサフィの右頬が切れ血が流れ落ちた。俺達の周りには砕けた氷の破片や、大小さまざまな水溜りが出来ている。
サ「・・予想外だったわ。」
グ「何がだよ?」
サ「予想以上に時間を無駄にしている事よ。ほんの数分で、あなたを始末するつもりだったのに、もう数十分も経っているわ。急がないと、マスターに怒られちゃうわね。」
そう言うと、サフィは両手を胸の前で重ねると、重ねた手をどんどん遠ざけていく。すると、透き通った巨大な青い水の剣がサフィの手に握られていた。水の剣の柄の先には長い水の鎖が着いていた。
サ「私の最終形態、聖水の剣よ。」
・・・止めを刺すって事か。サフィは足元に出来た水溜りをバシャッと踏みながら、
サ「死ねえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!!!」
巨大な水の剣を振りかざす。俺はタイミングを見計らって、水の剣をギリギリで避けると、サフィと水の剣の間に出来た小さな空間に
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