第三章 終わる日常
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空はすっかり夜の闇に包まれていた頃
武蔵アリアダスト教導院に続く道を、椿は歩いていた。
時間的には、少し遅刻しているためか少しはや歩きに、なったいる。
やっとの事で門をくぐり、校舎の前にある橋の階段を上がると、そこには三年梅組の生徒たちがいた。
「あれ、まだ始まってなかったの?」
三年梅組のみんなは、浅間を中心に円を描いて座っていた。
てっきり、椿はもう始まっていたと、思っていたので少し驚いていた。
そんな中、椿の問いに浅間が答えた。
「えっと、今皆に、公主隠し、について話していたんです。」
「………公主隠し?」
公主隠し、一般的には公主様という人影が、子供をさらったり、町に落書きを残すといった都市伝説だ。
公主隠しが、普通の神隠しと違う点は一つ、公主隠しは全てがきえるのだ。
神隠しは、消えた人間の存在は消えることはない、しかし公主隠しは魂も身体も、持ち物も完全に消えてしまうのだ。
ここ極東では、去年に一件起きている。
三年梅組の本多・正純の、母親だ。
そのため今でも、公主隠しについては皆が警戒していることなのだ。
「つーか、大将は?」
公主隠しの事を、考えていたが椿はその場に今回の主役が、居ないことに気づいた。
「トーリ君なら今……」
すると、皆の後ろの校舎のの扉が開き、中からトーリが現れた。
「オッケー! 遅れた、悪い悪い!」
そっちかよ、という皆の顔を前に、彼は笑みの顔で校舎内の闇を示し、
「速く来いよ、暗くて面白いぜ!!」
「隠す気ねぇな、オイ」
トーリを見ながら、静かに呟いた。
●
校舎内、後側棟の側、一年クラスの多い一階右舷側の廊下を歩いていた椿達は、爆発音を聞き足を止めた。
「トーリ、何を仕込んだ? 金に繋がるか? それとも貴様、死ぬか?」
「つーか、爆発って何だよ!? 冗談じゃねえぞ、大将!?」
シロジロと椿は、トーリの肩を掴みトーリを揺さぶる。
「おいおいシロ、俺ばっか疑うなよ、俺何も仕込んでねぇよ」
「本当か?、絶対だな?、金賭けるか?」
「あぁ!? 何だよお前ら!? まぁーた俺を疑うのかよ!?」
日頃の行いの差だろ、という思いを皆抱いていたが、誰も口には出さなかった。
すると、再び爆発が起き、天井の埃が舞う
そして、その光景を見て再び椿とシロジロは、トーリの肩を掴む。
「ふざけんな!? そろそろ真剣に、命に関係してくるぞコレ!?」
「貴様!? 誰に頼んだ! ちゃんと金で済む相手なんだろうな」
「そこかよ!? シロ」
シロジロの性格にツッコミを入れる椿
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