A's編
第三十一話 裏 後(なのは、レイジングハート、リィンフォース、武装隊、すずか)
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が動いて隙を見つけるしかない。前者は守護騎士たちの攻撃力が低すぎて解決策にならないし、なのはが動くこともなのはの背後にいる翔太のことを考えると不可能だ。
彼女が先ほどから投げてくる炎の球は、直径がなのはの倍ぐらいある。さらに、その火力は到底信じられるものではなく、鉄筋コンクリートでできたビルが飴細工のように曲がると言えば、その火力がいかほどかわかるだろう。
そんなものが後方にいる翔太に向かって投げられれば―――彼の命運は明らかである。ゆえに、なのははその一つ一つを防ぐか、砲撃で潰していくしかない。だからこそ、闇の書への攻撃の手が薄くなるのだ。
これらの要素によって戦況は膠着状態へと陥っていた。このままでは千日手になるだろう。
それもこれも、守護騎士が使えないからだ、とレイジングハートは結論付ける。
もしも、守護騎士の攻撃が見えない衣を通せたならば、闇の書の意識を彼らに向けることもできるし、少しずつダメージの蓄積にはなるだろう。闇の書の炎の球が防げたならば、なのはが移動可能になって闇の書に直撃を与えることもできたかもしれない。
一手、一手異なるだけで戦況は様変わりするのだ。
ならば、それで、それだけで戦況が変わるようであれば、そうするだけの話である。つまり
―――使えないのであれば、使えるようにすればいいだけの話である。
『Master, can I have the action to change the situation?』
そのためには、レイジングハートの主の許可が必要だ。いくら状況を変えるためとはいえ、許可も得ずにデバイスたるその身が動けるはずもない。しかし、レイジングハートは、なのはが断るわけがないと思っていた。なぜなら、この状況がじれったいと一番思っているのはなのはだろうから。
「―――うん」
だから、間髪入れずに返答が返ってきたことは、レイジングハートにとっては既定路線。主から許可をもらったレイジングハートはすぐさま状況を変えるための一手を打つための行動に出る。
「でも、どうするの?」
―――ああ、そうだ。大事なことを告げることを忘れていた。
つい、目先の行動に処理の大半を割いていたレイジングハートは何をするかを主に告げていなかった。だが、次にレイジングハートが何をするかなど、一言で済む。そう、実に―――実に簡単なことである。
『I just customize a bit』
なのはが、そう、と自分で聞いた割にはあまり興味がなさそうに呟くのと同時にレイジングハートの準備は整っていた。後は手元にある実行ファイルを実行するだけである。それを躊躇する理由はどこにもなかった。すでに主の許可ももらっているのだ。だから、レイジン
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