恋スル☆舌下錠 その二
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どんな噂話が飛び交っているのか知らないが、俺が全否定した所で無駄に終わるんだろうな。
こんな事を思っている間も学園祭でやる出し物を決める話し合いは進んでいたらしい。
俺の話ばかりしていても物語が進まないし、話し合いの結果だけお知らせしよう。
クラスの出し物は『ご奉仕喫茶』に決まった。
学園祭でやる出し物がようやく決まり、今日の集まりは解散となる。
すると山田先生が俺の席までやって来て、
「明日の放課後、第三アリーナで待っています」
てなことを言ってきた。
しかも山田先生は、告白を決意したものの土壇場になって勇気が出ず躊躇ってでもいるかのように身体をモジモジとさせている。
これを見た俺はこう思った。
多分補習の事だろう。
今日は忙しいから明日にしてくれということだろうが、何でそう言ってくれないのでしょうか? 山田先生。
また変な誤解をされますよ。
周りからはキャーという黄色い声が聞こえる。
中には山田先生が勝負に出た何て声も聞こえてくるが気にしないでおこう。
俺は了承の意味を込めて頷く。
山田先生は俺が頷いたのを確認すると身体を翻し教室を去っていった。
足取りがやたらと軽そうに見えたが、俺の勘違いかもしれない。
次の日の放課後、俺は山田先生に指定された第三アリーナにいた。
ここには一夏と生徒会長、それにセシリアとシャルロットはいるが、山田先生の姿は見えない。
男子を待たせるのは女子の性なのかもしれんが、いったい何をしているんだろうな。
織斑先生に無理難題を突きつけられていたりしてな。
セシリアは一夏といる生徒会長をまじまじと観察すると、この人は誰なのかと聞いている。
その若さで健忘症か?
昨日、全生徒が集まった集会で壇上に上がった彼女が何を言ったのか覚えていないのか? 一夏争奪戦を宣言していただろうに。
一夏に生徒会長だと紹介されたセシリアは、確かに見たことのある顔だと不機嫌そうな声で答えている。
もしかして、わざとか? わざと気づかない振りをしていたのかセシリアは。
これは何というか、この場所は居心地が非常に悪くなってきた。
私が一夏くんの専属コーチになったからという宣言を聞いたセシリアとシャルロットは目を見開き驚いている。
そして一夏と生徒会長を交互に見た後、一夏にどういうことかと詰め寄っていた。
「皆さん仲良くやってるみたいですね」
ここでようやく山田先生の登場である。
仲良くどころか、一夏を奪い合う小競り合いが始まっていますよ? 放っておけば世界大戦が勃発しそうな勢いです。
山田先生の登場に俺は安堵の息を吐きつつ今後の成り行き
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