第五章 StrikerS編
第百四十九話 『公開意見陳述会(7) 機動六課防衛戦』
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けがあたしの耳に唯一残り今だに木霊しているのだった…。
「もう、なんだっていうのよ…」
「だよね、ティア…」
「それより、シホさんとギンガさんの手当てを…!」
とりあえず、今できる最善をしなくちゃね。
◆◇―――――――――◇◆
「おらっ!」
「ふんっ!」
暗い夜空の中、ヴィータとゼストの二人は己の信じる武器を手に火花を散らせながらも何度も打ち合いを続けている。
その戦いは苛烈を極めるもので介入する事はなかなかできるものではないだろう。
それほどの戦いを二人は繰り広げていた。
…しかし、その二人の戦いはある者がかなりの離れた距離から見ている事はヴィータ・リインはもちろん、ゼスト・アギトすらも気づいていなかった。
その者はその手に大型の弓を持ち、二人に向けて構えた。
キリキリッ!と矢を引き絞る音が鳴り今か今かと放たれる瞬間を待ちわびている。
準備はもう完了している。
狙いはヴィータとゼストの二人に向けられ、さらに詳しく言えばヴィータに狙いを絞られていた。
しかし、まだ放つ瞬間ではない。
その者は直立不動でいつ放ってもいいように構えたまま動きを見せない。
その牙なる魔弾は放たれたらどういう結果になるかは想像に難しくない。
その弓兵が誰なのかは、まだわからない…。
◆◇―――――――――◇◆
Side グリフィス・ロウラン
「ルキノ! 索敵を急いでください!」
「はい! グリフィスさん!」
ルキノに敵の索敵をすぐにやってもらい、戦いに備えてもう外で待機している士郎さん達に報告する事が僕たちの仕事だ。
「それとですが、非戦闘員は全員退避は完了していますか?」
「そちらは事前に完了しています。特にヴィヴィオが狙われるだろう、となのはさん達全員が言っていましたからアインスさんがツルギ君と一緒に守っています」
「そうですか…報告ありがとうございます。頼もしいですね、ルキノは」
「いえ…」
そこでルキノが頬を赤く染めていて照れていた。
…? なぜ照れるのでしょうか?
ただ褒めただけなのですが。
こんな時に一緒に退避してしまったシャーリーがいればおそらく何か言ってくるでしょうが…。
「索敵、出ました! モニターに表示します!」
そんな事を頭の片隅で考えていた矢先にルキノの索敵が終了して、機動六課に接近中の敵がモニターに表示された。
「なんだ、これは…」
モニターを見て思わず絶句する。
それは今現在地上本部を襲撃しているガジェットや化け物の数とは比較にならないくらい多いのだ。
「嘘、ですよね…?」
ルキノも青い顔をして僕の方に向いてくる。
しかしこれが現実と認めなければいけない。
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