加持編 血と汗の茶色い青春
第三話 代替わり
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の秋どうだったかと言えば、夏休みの猛練習の甲斐あって、準々決勝で甲子園帰りの八潮第一を5回コールドで粉砕して圧倒的に埼玉を勝ち上がったまでは良かったが、関東大会の初戦で神奈川2位の横浜と当たっちまったのが運の尽きだった。神奈川の決勝で一度負けてるとはいえ、この横浜も相当期待されていたチームだったらしい。関東大会1番の好カードと目されたこの試合は、白神のランナーへの無警戒さを突かれて失った5点が命運を分けた。
またしても甲子園を逃した。
冬月のオヤジはカンカンだった。
気合いを入れて春のセンバツを目指すべくチームを鍛え上げてきたのに、今度は自滅で甲子園を逃したのだ。
「貴様らは一体この夏何をしてきた!?」
珍しく声を荒げて俺たちに怒りをぶつけてきた。
俺が入学して以降の是礼は、どこか歯車が噛み合わない。どんよりとした空気が漂う中で、是礼の名物にもなっている厳しい冬のトレーニング期間が始まった。
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