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問題児たちが異世界から来るそうですよ?〜無敵の転生者〜
時雨、コミュニティ入りを決める。
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「魔王は“主催者権限”という箱庭における特級階級を持つ修羅神仏で、彼らにギフトゲームを挑まれたが最後、誰も断ることはできません。私達は“主催者権限”を持つ魔王のゲームに強制参加させられ、コミュニティは……コミュニティとして活動していくために必要な全てを奪われてしまいました」
「なあ、黒ウサギ、名前と旗を新しくするってのは駄目なのか?」
「そ、それは…可能です。ですが、改名はコミュニティの完全解散を意味します。しかし、それでは駄目なのです!私達は何よりも……仲間達が帰ってくる場所を守りたいのですから………」
この言葉は黒ウサギの偽りの無い本音だ。
仲間達が帰ってくる場所を守るー魔王のゲームによっていなくなった仲間達のために、蔑まれても、馬鹿にされても彼女達はコミュニティを守り続けると誓ったのだ。
「茨の道ではあります。けど私達は仲間が帰る場所を守りつつ、コミュニティを再建……何時の日か、コミュニティの名と旗印を取り戻して掲げたいのです。そのためには十六夜さんや時雨さんのような強大な力を持つプレイヤーを頼るほかありません!どうかその強大な力、我々のコミュニティに貸していただけないでしょうか………!」
「……ふうん。魔王から誇りと仲間をねえ」
考えるそぶりをする十六夜。
普通ならこんな崖っぷちのコミュニティには入らないはずである。
少し黒ウサギは後悔していた。
こんな思いをするならはじめから話しておけばよかった…と。
「いいな、それ」
たっぷり3分黙り込んだ後、そういった。
「−−−−−……は?」
「HA?じゃねえよ。協力するっていってんだ。もっと喜べ黒ウサギ。それじゃあ時雨はどうだ?」
ここまで1言も発していない時雨。十六夜も黒ウサギもずっと静かに聴いていると思っていた。…が、
「スー…スー…」
寝ていた。ついでに言うと時雨は校長先生の長い話とかを聞くと、すぐ寝てしまうタイプである。もちろん黒ウサギの話だって例外ではない。
「「なんでこの場面で寝れるんだ、この御馬鹿様!!!」」
十六夜までもが御馬鹿様と言ってしまう始末。シリアスな展開が時雨の所為で台無しだ。しっかり反省して欲しい。
「…んだよ。終わったの?」
訂正、全く反省するつもりはないようだ。
「終わったの?じゃありませんよ…この、御馬鹿様あああああああああ!!!!」
黒ウサギは後々、他でもない時雨によって多大に悩まされる事態になるのはまだ誰もしらない。
そして時雨自身も自覚していない。
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