暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ?〜無敵の転生者〜
時雨、問題児達と出会う。
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いた箱庭とかいうのを説明する人間があらわれるもんじゃねえのか?」

と呟く。

「そうね、なんの説明もないままでは動きようが無いもの」

「………。この状況に対して落ち着き過ぎているのもどうかと思うけど」

「なら、あそこに隠れてる人物に聞けばいいじゃねえか。回りくどい」

時雨がそういうと、茂みに隠れてる人物はビクッと身体を震わせる。
そして、十六夜、飛鳥、耀ににらまれて飛び出てくる人物。

「や、やだなあ御3人様。そんな狼みたいに怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ?ええ、ええ、古来より孤独と狼はウサギの天敵でございます。そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここは一つ穏便に御話を聞いていただけたら嬉しいでございますよ?」

「断る」

「却下」

「お断りします」

「まず死ね。それからなら考えなくもない」

「あっは、取り付くシマも無いですね♪って最後のは酷くないですか!?」

黒ウサギはおどけながらも4人にどう接するべきか冷静に考えをめぐらせているーと、春日部耀が不思議そうに黒ウサギの斜め後ろに立ち、黒ウサギのウサ耳を根っこからわしづかみ、

「えい」

「フギャ!」

力いっぱい引っ張った。

「ちょ、ちょっとお待ちを!触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとは、どういう了見ですか!?」

「好奇心のなせる業」

「自由にも程があります!」

「へえ?このウサ耳って本物なのか?」

「あら、ためしがいがありそうね」

十六夜、飛鳥が不敵に笑い…

「む、ヒョウのほうが気持ちいいと思うんだがな」

ちょっと思考回路がずれていると思う。
そんな時雨はどこからか取り出した櫛でヒョウをブラッシングしている。

『はふう…気持ちいいです…』

「私も触っていい?」

「ん?別にいいぞ?」

「あ…本当だ。黒ウサギなんか比べ物にならないくらい」

「だろ?3年間欠かさずやってきた結果だ」

そんなことを話している時、黒ウサギの声にならない絶叫が森に響きましたとさ。
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