第25話 学園都市理事長兼市長 ネイ・イチジョウ 後編
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30年間行方不明で、1ヶ月前に戻ってきたら普通の家族だったら会いに行くなり、手紙で連絡するなり本人が直接するのでわ)
(そうか、うんそうだな)
股間の痛みが引き俺はネイの前に立った。
あれ俺がネイを少し見上げる形になっている。
ネイの方が俺より身長が若干高いのだ。
ぐっ……俺もまだ成長期だから伸びるはずだ。
(綺羅)
(綺羅様)
ネイに身長が負けたことにショックを受けている俺にツッコミをいれる魔人2人。
(わかってるよ)
俺はネイの前で土下座をした。
日本の最上級の謝り方……土下座である。
「ネイ、すまなかった。アルト王が連絡していて1ヶ月後に会うから別に連絡はしなくてもいいかと思ってしなかったんだ。本当にすまなかった。反省している」
今回は俺が悪い。10対0で俺が悪い。だから土下座をする。
「ううん、私の方こそごめんなさい。再会を楽しみにしていたのに綺羅は無視して帰ろうとするから」
無視?無視なんかしたか俺……
「あ、生徒手帳に挟んでいた手紙か、すまん」
「ううん、私も名前を書いていれば良かったんだけど……」
そうだぞ、ネイが名前を書いていたら絶対に忘れなかったぞ。
だが名前がわからなかったにせよ、俺が手紙の通りに入学式が終わって待っていたらこんなことにはならなかったんだろうな。
反省しないと。
「ごめんなさい、ごめんなさい、綺羅ごめんなさい」
俺に抱きついてさらに泣き出すネイ。
「殴ってごめんなさい、股間を蹴ってごめんなさい」
「俺の方こそごめんな」
「ううん、戻ってきてくれてうれしいよ」
泣きながらも微笑むネイ。
俺はネイの頬に家族のキスをする。
「ただいま、ネイ」
「おかえりなさい、パパ」
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