もう闘いは始まっている
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に、やっと本邸の入り口が見える。
正門から伺える古風な感じが漂う造りだが、あの別邸のふたまわり大きいじゃ済まない大きさだ。
ベルサイユ宮殿なみの荘厳な造りに、軽くマンションの六階立分はあるのじゃないかという高さ。
その高さがあるのに、細長いと感じさせないほどの幅の広さ。
更に奥行きもあるのだろう。奥に向かって伸びていくところが見て取れる。
ここから見た限りでは奥に向かって数十メートルは続いているんじゃないか。
外壁と同じ石作りで、所々にアンティークな彫刻がなされている。
まぁ、とにかく半端ないお屋敷という訳だ。
「おい、これ維持費どんだけかかってんだ?」
本邸の豪華さにおののく宏助に真は至極あっさり答える。
「維持費だけじゃない。いたるところに、外観を損なわないように隠しカメラや盗聴器。
侵入者を発見・排除する赤外線レーザーや、地雷、自動射撃を行う警備システムまでついている。
防犯にも相当金を掛けているからな。維持費と合わせて何億じゃ済まない額になる」
「地雷!?地雷が埋まってるのか此処?」
「地雷以外にも俺の知らない仕掛けが沢山埋まっているぞ、多分」
「・・・・・・・」
自分が今まで庭を歩いていたことに戦慄する。
「ま、大丈夫だ。よほど激しい衝撃を受けても、爆発しないようになってるから」
そのままスタスタ歩いていく真や麗、明まで。宏助は遅れていかないように慌ててついて行った。
「「「お待ちしておりました、お嬢様。皆様方も中に入っておくつろぎ下さい」」」
神条家本邸の扉にようやく辿りつくと、五人ほどの侍女が待ち構えていて頭を深く下げて歓迎の言葉を口にする。
それを横目で眺め、宏助たちは本邸の中に足を踏み入れた。
豪華なシャンデリアに、とてつもなく広いバルコニー。
正面から二階に繋がるアンティークな階段や、バルコニーから繋がる幾つもの部屋の入り口。
よくよく見てみると地下へ繋がる階段もあるようだ。
今度も宏助は、
「あらためて思うけど・・・・」
と言いかけるが、既に皆、侍女に案内されていってしまったようで、誰も俺の話を聞きそうに無い。
「さぁて、さっさと追いつかないとな」
屋敷を眺めていた宏助一人を取り残していった非情集団を追いかけようとすると、
「ちょっと待ちたまえ」
こんな非情にムカつく声をかけられ、
「アンタは・・・・!」
聞き覚えのある声だなと思ったらやっぱりムカつく人物で、
「あら、知り合いなの?」
「まぁな。ちょっとだけだ」
「・・・・・これまたお揃いで・・・・」
しかもその横に更に見覚えのある人物
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