もう闘いは始まっている
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った。
ドレス調・・・というかドレスなのだが、ほどよい派手さ、お洒落度で、明さんの控えめな感じに合っている。
床につくかつかないかギリギリまである裾(と呼ぶのはおこがましい)に、包み隠せない大きな二つのARE。
肩やうなじは露出されていて、それがまたほどよい露出で奥ゆかしい。
最近露出が多いものばかりの明さんを見ていたので、たまにこういうお嬢様らしい明さんを見ると、「さすが」と言いたくなる。
髪の毛は団子に結ってあっていかにも高級そうなかんざしがそこに刺さっていた。
「まぁ、何はともあれ・・・・」
とてつもなく似合っていたし、綺麗だった。
そう言えないのは、やはり俺がチキンだからだ。
「・・・・・あらためて思うけど、広いなぁ〜」
「お前、ハワイに来てからその台詞何回目だよ・・・・・」
宏助の度重なる同じ台詞に、真も呆れかえっている。
「いや、もうお前・・・それにしたってこれ広すぎるだろ」
宏助の目の前には、正門と、その横に丁寧に彫られた文字・・・「神条」。ここが神条家本邸だ。
正門からしてもう次元が違う本邸は、さすが、といわざるを得ない。
鉄で作られた古風の正門の横にはかなり遠くまで続いてる高いコンクリの壁に、上には鉄線が張ってある。
正門の上に、見張り台が左右にあって、そこにはSPとおぼしき若者二人が今、麗と話している。
しばらくすると正門がー自動式だろうかー音もたてずにスッと開いた。
中に入るとまた思わず感嘆の声をあげてしまう。
「・・・・・はぁ」
最早突っ込みもない真を放置し(放置されているのはこっちか?)、屋敷全体を眺める。
別邸とは比べ物にならないほどの庭。目の前にはかなり幅をとった車道がぐるりと中心にある大きな噴水を囲っている。
噴水も先程の正門と同じ位の高さで、水は見張り台くらいの高さまで上がっている。
ロータリーのようになった車道の傍らには、全面新緑の色をした芝生が広がる。
その芝生をしばらく眺めてゆくと、四方八方に案内板のようなものが下げてあり、
「バラ園」、「果樹園」、「ビニールハウスの南国園」など、様々な木々や、花々のことが書いてある。
つまり、芝生からは最早広大な森。綺麗に刈りきった街路樹のような木がその案内板が示す目的地への道を造っている。
庭はそのまま本邸をぐるりと囲むように広がっており、庭だけでもまさに迷路だ。
問題の本邸だが、これまた凄い。
噴水を抜け、幅の広い車道が続き、駐車場があるのだろう。左右に車道が折れて、屋敷の両側へと続いていく。
その車道がYの字になっている部分からしばらくが広場のように芝生が広がったその先
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