日常編 その2。
それでも あたしが・・・
[4/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
がついたルーは握った手を引く。
「やっぱり誰かに見られてたじゃないっ!」
「出来るだけ早く帰ろう。もし相手がルーシィの家知ってるようだったら、しばらくギルドか僕の家に隠れてればいいし」
小声で会話しながらルーシィとルーは歩調を速める。
それについていくプルーが辛そうだ。
「どうやら、偶然僕達を見てたわけじゃないみたいだね」
ルーの言葉に振り返ると、その人影はまだあった。
やはり2人をじーっと見つめている。
(ついてきてる!)
それに気付いたルーシィは更に歩調を速め、ルーは先導するように少し前を、手を繋いだまま早歩きする。
(ストーカーかしら、変質者かしら、人さらいかしらー!)
「でも自称イケメン奴隷商おじさんじゃないっぽいね」
ちらりと後ろを見たルーが呟く。
そして、その歩みを止めた。
「ちょっと、何で止まるの!?」
「いないよ」
「え?」
そう言われて振り返ると――――
「いない」
「何とか撒けたのかな」
それを見た2人が同時に安堵の溜息をついた瞬間――――――
「ルーシィ」
名前を呼ばれた。
その声は、当然ルーシィのものではなく、ルーのものではない。
プルーは喋れない。
ルーシィにぞわっと寒気が走った。
「きゃあああっ!やめてぇぇぇ!」
「誰だあああああっ!」
ルーシィの悲鳴にルーが今にも銃を抜かんばかりの勢いで振り返る。
そしてその人物は、バサッとフードを取った。
「私だ。パパだよ」
その人物を見たルーシィは目を見開いた。
伸びた金髪に髭、スーツは来ているがボロボロで、マントもボロボロ。
「うそ・・・え?ええ!?」
「この人・・・まさか!」
その男性の名は、ジュード・ハートフィリア。
ハートフィリア財閥の社長であり、ルーシィの父親。
そして・・・妖精の尻尾と幽鬼の支配者の抗争の原因とも言える人物だ。
(お父様!?)
が、その姿からは財閥社長は想像出来ない。
どう考えても、かつての社長姿は消えてしまう。
「何でこんなトコに・・・てか・・・その格好、どうしたんですか?」
ルーシィの声や体が自然と小刻みに震える。
ルーは自分の左側に装備した銃に手を伸ばした。
「ハートフィリア鉄道は買収されてね・・・私は会社も家も・・・金も全て失った」
「そんな・・・!」
「私財を全て担保にしていたからね。全く・・・本気で経営をする者はバカを見る」
ルーの右手が銃に触れる。
「ちょ・・・ちょっと、家は!?あそこにはママのお墓が」
ルーシィの言葉にジュードはスッと1枚の紙を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ