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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜妖精郷と魔法の歌劇〜
妖精のロンド
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当てるのが見えた。
それに向かって微笑みながらも、蓮はこの場に────この世界にいない二人の顔を思い浮かべた。
巫女と、真っ白な少女の顔を。
────透明な少年の────
「こんな僕を信じてくれてありがとう。こんな僕について来てくれてありがとう」
────真っ白で真っ黒で真っ透明な────
「本当に…………ありがとうございました」
そう言いきって、少年は頭を下げた。
その際、流星のような輝きを宿す欠片が零れ落ちたように見えたが、誰もそれを茶化したりはしなかった。できるはずも、なかった。
誰も、何も言わなかった。
それでも皆は、黙って持っているグラスやジョッキ、タンブラーを掲げた。
あの城を、あの世界を、その神を《殺した》少年を祝福するかのように。
たっぷり数十秒間を経た後、顔を上げた蓮の表情は春の風のような温かな笑みに満たされていた。
照れくさげに頬を掻きつつ、自身のグラスを掲げる。
「乾杯」
気恥ずかしげに放たれたその言葉は、どこまでも優しく響いた。
応えた唱和の声も、全てをビリビリと震わせながら優しく響いた。
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