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新 バトルロワイアル
第7話〜第9話
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ている 香川英行は
知らず知らず口を開いていた


英行「……東條君……私達は英雄には成れないんですよ」


香川英行は悲しげに呟く 分かっていた
香川英行自身にも分かっていたのだ


英雄とは自分達の行動を見て後の世の人々が
言ってくれる言葉だ


だが自分達は死ぬ運命にあるとは言え今はまだ
生きている まだ20歳にならない少女の命を
奪おうとしている その行為はまさに外道と
呼ぶに相応しい そんな事をする人達を誰が
英雄と呼ぶだろう


そもそも自分がオルタナティブのカードデッキ
を作ったのは神崎優衣を殺そうと行動していた
のは世界を守る為


確かに神崎優衣の事は哀れだとそう思っている
心の片隅では出来る事があるなら力になりたい
とも思う


だがその為に多くの人間を犠牲にし運命を
弄ぶのは間違っている そんな事をしても
彼女は喜んでくれないだろう


それは自分が父親だから家族を持つ父親だから
分かる事だ 香川英行はもう一度悲しげに呟く


英行「東條君……私達は英雄には成れないん
ですよ………なってはいけないんです」



  …………師匠と愛弟子 袂を別かった二人の
運命の再会が近づいていた………


  ………果たしてその時二人の決断する先
には何が待ち受けているのか……






新 バトルロワイアル 第7話 英雄を名乗る
哀しさ  香川英行 東條悟







沈んだ気持ちを切り替え香川英行は現実に
向き合い現在分かっている事を確認してゆく


英行「むぅ………ふぅ……6時間事に死亡放送
禁止エリア……禁止エリアには星人が徘徊し
倒すまで逃げられない 特定の者には能力の
制限……なるほど……確かに殺し合いをより良く
進めるなら当然でしょうね……私の場合は
カードデッキの能力の制限ですか」


ここまではおおよそは納得出来る物ばかりだ
しかし訝しむ事も存在する


英行「………この名簿の空白の多さはなんで
しょうか…………考えられる事は最初の段階で
知らせず後になって驚かせる……そんな所
でしょうか」


確かにこれなら効果は絶大だろう 何せ名簿を
見ても自分の知り合いが何人いるのかまったく
わからないのだ


これでは気が弱い者にはとんでもない事に
なってしまう恐れがある 香川英行は決意を
口に出していた


英行「何としても止めなければなりません
………そしてもう1つ…………一体どの様な
原理なのか」


そう言って香川英行は上空を見上げる
空を見上げれば当然雲がある筈であった
現にここには間もなく夜が終わり太陽が出る
兆し
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