ターン28(裏) 愉快なトリックスターと人工生命
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女が若干引き気味の目を向ける程度には刺激的だ。
「どれほどのカードを引いたかと思えば、攻撃力1100か。私のヘリオスの方が攻撃力は上だ!」
「確かに。だけど、グールには効果がある!ゴーストリック・グールの効果発動!1ターンに1度自分フィールドのゴーストリックモンスターを選ぶことでそのモンスター以外の攻撃をこのターン封じるかわりに、自分の全ゴーストリックの力を結集させる!すべての力を、魔女に転換!」
グールが両手を合わせてまじないのようなポーズをとると、魔女の全身が鈍い緑色に光り始める。これで魔女の攻撃力はグールと合わせたぶんで2300、つまり勝てる!これならヘリオスを倒せる!もしこの後にまだ本命がいるっていう稲石さんの予想が本当だとしても、ゴーストリックの効果を使えば裏側表示にできるからまだ希望の目はある。なんだ、あれだけ悲壮な感じだったけどこの勝負まだわかんないね。
「ゴーストリックの魔女で原始太陽ヘリオスに攻撃!ヒス・オブ・メイジ!」
ゴーストリックの魔女 攻2300→原始太陽ヘリオス 攻2000
いや、たとえ魔女を裏守備にすることができなくても。せめて、この一発の攻撃さえ届けば、まだ希望が無くなるわけじゃない。そうだ、この攻撃さえあのヘリオスに届きさえすれば。
そんな僕のせめてもの願いは、ついに聞き取られることはなかった。
「攻撃宣言時にトラップ発動、血の代償。ライフポイントを500払うことで、手札のモンスターを通常召喚する!誇り高き戦士よ、そこまでこのカードを守護者に見せたいのならば見せてやろう!我が錬金術のさらなる高みのその一部を!私は場の原始太陽ヘリオスをリリースし、ヘリオス・デュオ・メギストスを召喚!」
その瞬間、太陽が弾けた。急激に大きくなったその光に体の包帯が耐え切れなくなって燃え尽きていき、また新たな包帯が新しい太陽の下に体を構成し始める。頭を支えるためにより身長を低くし、体型を横に広げ……だが、そのスタイルが女性のそれであることは変わらずに。
フード LP4000→3500
ヘリオス・デュオ・メギストス 攻4200
「攻撃力、4200………!?」
「そう。ヘリオス・デュオ・メギストスの攻撃力はゲームから除外されたモンスターの数につき200ポイント、ヘリオスの倍だ。そしてアドバンス召喚を行うために原始太陽ヘリオスをリリースしたことでマクロコスモスにより除外され、もう200ポイント攻撃力が上がる。さあ、これで終わりだ。ヘリオス・デュオ・メギストスで迎撃、ウルカヌスの炎!」
稲石さんが、すまなそうにこっちを見てすぐに目を伏せる。本来なら攻撃の巻き戻しが発生するこの状況でも、バトルマニアの効果で強制攻撃をさせられる魔女にはそんなもの何の意味もない。
ゴー
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