ターン28(裏) 愉快なトリックスターと人工生命
[2/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
明。よく見てよ、これ!自分!」
ガサゴソと電源をいじってるうちに復活したらしい稲石さんが、ババーンと腕のデュエルディスクを見せびらかしてくる。見ると、そこにはすでに【4000】のライフ表示が。
………そーいやこの人、いの一番にデュエルディスク立ち上げてあのフード男の相手する気満々だったっけか。
ん、待てよ?ということは必然的にあのフードの相手をするのは。
「まあ自分に任せといてよ、清明。だから、しっかり見ておくように」
「え、いやえっと、稲石さん?」
「い・い・ね?しっかり見ておくんだよ、本当に」
「……はい」
負けた。今のなんだかよくわからない迫力に負けた。そんな僕の戦意喪失を見たフード男は小馬鹿にしたように鼻で笑うと、デュエルディスクを構えなおす。どうやら、稲石さんとのデュエルを引き受けたらしい。
「「デュエル!」」
「さあ、先攻は自分だね。モンスターをセットして、カードをセット。ターンエンドさ」
「私のターン。永続魔法、次元の裂け目を発動。先に言っておこう、私の錬金術の前ではデュエルモンスターズの常識は通用しないぞ!」
いつも通りのセット戦法を使う稲石さんに対しフード男が発動したカードにより、フィールドの上空1メートルくらいの空がぱっくりと割れてどこかもわからない異世界がその中にぼんやりとうつる。次元の裂け目、確かあらゆる墓地に送られるモンスターを除外するカードだったはずだ。ということはあのフード、除外デッキの使い手なのか。
「手札から錬金生物 ホムンクルスを召喚、そのまま攻撃」
男の呼び出した人造生物が、金属光沢を放つ腕でセットモンスターを殴りつける。だが、そのモンスターも手にした数珠を振り回して鋼の拳を受け流し、なんとかパンチを受けずにすんだ。
錬金生物 ホムンクルス 攻1800→??? 守1800
「む………?」
「セットモンスターは守備力1800のゴーストリック・キョンシー。さらにキョンシーはリバースした時、デッキから自分の場のゴーストリックの仲間の数以下のレベルのゴーストリックを手札に呼ぶ能力を持ってるからそれも使わせてもらうよ、レベル1ゴーストリック、ランタンを手札にっと。あ、続けてどうぞ」
「ターンエンドだ」
「あれ、あんだけ偉そうなこと言っておいてやるのはただ殴ってくるだけかな?ああ別に答えなくていいよ、こっちがただ言いたいこと言ってるだけだから」
フード LP4000 手札:4
モンスター:錬金生物 ホムンクルス(攻)
魔法・罠:次元の裂け目
稲石 LP4000 手札:5
モンスター:ゴーストリック・キョンシー(守)
魔法・罠:1(伏せ)
攻して、お互いビックリするほど動きのない最初の攻防が終わる。でも油断はでき
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ