ターン28(裏) 愉快なトリックスターと人工生命
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前書き:清明ご一行、廃寮に潜り込み稲石と再会する。その後地下室にて。
「一応確認させてもらうよ。お前が明日香や万丈目をさらって大徳寺先生をこんな姿にしたのか!」
「最後の一つは間違っている。そのミイラは、はるか昔からここにあったものだ。だが、彼らを襲ったのは確かに私だ。返してほしければ、私と闇のデュエルだ!」
「上等っ!セブンスターズ、また返り討ちにしてやる!」
そう目の前の不気味な敵に啖呵を切ってデュエルディスクを立ち上げようとしたその時、スッと僕とフード男の間に立ちふさがるようにして立って勝手に自分のデュエルディスクを起動させる人が1人。
「稲石……さん?」
「なんだ、お前は。これは神聖なる七星門の鍵をかけた戦い、部外者の出る幕はない!」
フードの男が怒りのにじむ声を張り上げるが、稲石さんはそんなものどこ吹く風だ。それで?と言わんばかりに……。
「それで?」
前言撤回。言わんばかりにどころかモロにそう聞き返し、フードの男が放つ威圧感に怯むどころかむしろ堂々と胸を張る。なんで威張ってんだろこの人。
相手ばかりか味方からもそんな視線を向けられていることに気が付いたのか、やれやれと息を吐いてさらに口を開く。そのまるで緊張感のない姿が、こっちの緊張まで削いでいってるような気がする。
「あのねー、ここは自分がかれこれ16年、いやさもう17年くらい住んでる愛しの我が家、というか島なんだよ?…………つまり何が言いたいかというとだね、隠し部屋なんて作ってないでさっさと出てけ」
「ふん、くだらんな。ここは本来私のいるべき場所、薄汚いネズミに荒らすことを許可した覚えはない」
「チューチューチュー、はいはいネズミさんですよーだ。許可しないからなんなのさ、デュエルでもやろうっての?」
あ。なるほど、これはうまい。すごく自然な挑発の流れで断りにくい空気に持ってった。やるなあ稲石さん。
「さあ七星門の鍵の守護者よ、私とデュエルだ」
『あ、スルーされた』
稲石さん………哀れな人だ。あ、ちょっと部屋の隅っこの方でいじけだした。でも、そんな言いがかりみたいな理由で自分がデュエルしにいくような人だったっけこの人。
『少なくともお前よりゃ馬鹿じゃないし、何かしら思うとこでもあるんだろ』
「うるさい」
「さあ、どうした?ここにきて怖気づいたか、守護者よ」
おっと、そうだった。さーて、稲石さんには悪いけどここは僕が指名されてるんだ、相手のデッキも実力も未知数だけど、あの明日香と万丈目を倒すぐらいだから少なくともかなりの実力者のはずだ。気を引き締めてかからないと、僕も一瞬でやられる……ってあれ?
「デュエルディスクが」
『反応しねーな。壊れたか?』
「いやいやいや、そうじゃないでしょ清
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