最深部
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<ゾーマの城>
「♪ゾー(マ)さん、ゾー(マ)さん、お〜鼻が長いのね、で〜もね、○○○は、短いのよ〜♪」
童謡『ゾウさん』をアレンジして歌うリュカ。
「え、リュカちん?…ゾーマの○○○を見た事あんの?」
「ある訳無いじゃんそんな物!でも性格が悪そうだから…きっと短くて被ってて早いよ!しかも未使用だと思うね僕は…」
「なるほど…でも、もしかしたら俺等みたいなイケメン好きかもしれないぞ…しかも受け!だから未使用な粗品でも問題なかったのかも………俺等、行かないほうが良くね?」
少しずつ大魔王の妖気が強くなって行く最深部…
大魔王の気配がする方へ歩を進める一行。
そんな状態にも拘わらず、ふざけた歌とふざけた会話をしながら、2人の父親は怯む素振りも見せはしない。
まだまだ若いアルル等にとっては、プレッシャーをはね除けてくれる2人の父親に感謝しているのだ。
「リュカさん、オルテガさん…大魔王ゾーマが美女かもしれないという選択肢は無いのですか?」
大魔王の妖気にあてられ、本当ならば気絶しそうになっているウルフなのだが、リュカとオルテガのお陰で自我を保てている。
だから思わず2人のふざけた会話に混ざってしまうのだ。
「何言ってんだよウルフ…声だけなら以前に聞いた事があるだろ!野太い濁声のオッサンボイスだったじゃん!」
「でも声だけですよ…姿は見た事無いのですから、選択肢を減らすのはどうかと…」
「そうだぜリュカちん!大魔王…と名乗っている程の奴だ。声だけは迫力を付けておいて、実際は美少女かもしれないぞ!ワザとボイスチェンジさせてるのかもしれないぞ!!」
冗談半分のウルフの発言に、本気で考え込む2人の父親…
「う〜む…言われてみればそんな気が……………こうしちゃいられない!早く美少女ゾーマちゃんに逢わないと!…さぁみんな、スピードアップだ!」
「おー!」
勝手な妄想で、粗品変態野郎から美少女へ格上げされた大魔王ゾーマ。
そんなゾーマに早く逢おうと、リュカとオルテガだけが走り出す!
他の者は誰も走り出しはしない…何故なら、あの2人が先行してくれるのは大助かりだから。
ゾーマの下へ辿り着いたら、既に2人に倒されていた…と言うのが理想だから。
だが、そんな儚い理想は直ぐに打ち砕かれ、真っ暗な闇の中に佇む2人の姿が目にはいる。
「あれ?父さん…お義父さん…どうしたんですか、そんな所に佇んで。美少女ゾーマちゃんは居なかったんですか?」
「いやね…真っ暗で進めなくなっちゃてさ…ゾーマちゃんは恥ずかしがり屋なのかな?」
「…そうかもしれないですね」
『絶対違うよ馬鹿!』と面と向かって言うと面倒な事になるので、軽く受け流すティミー…
「リュカ殿…ここはレミーラで明るくし
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