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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第257話】
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お前だよ、俺は極一部だし――レベルの高い子ばかりだけど。
「……お兄ちゃんって押せ押せに弱いんだね? ……ふーん……」
何でも無さそうな声で呟く美冬だが、何処か悪戯っぽく微笑むのは何かしら後でありそうな……。
「あ、あんまり見るなよ。 ……てかラウラも、今のでこういう事は最後な? 俺が恥ずいし、昼食は穏やかに食べたいから穏やかじゃない事は勘弁してくれ」
「……ふむ。 善処するよう心掛けよう。 ……ところで、炒飯を一口頂けるか?」
そう指を指すラウラの先には、まだ手をつけてない炒飯がこんもりと盛られていた。
「あぁ。 レンゲで勝手に一口分食ってくれ」
そう言い、豚骨ラーメンを食べながらラウラを見ると――。
「……ヒルトが食べさせてくれないのか?」
「む? ……さっき言ったの忘れたのか? こういう事は最後って言ったが?」
そう言うとラウラは瞼を閉じながら口を開く。
「うむ。 善処した結果、本件は却下された。 故に嫁は私に食べさせなければならない」
……という謎の持論(?)で言い放つラウラの男前っぷりに唖然としていたら――。
「ラウラ、何なら俺が食べさせてやろうか? ほれ」
そう言ったのが何と一夏で、レンゲを手に取り掬うとラウラの口元に運ぶ。
そんな一夏の行動に、篠ノ之は眉を潜めて一夏を睨み、ラウラに至っては六月当初のラウラの冷たい眼差しに戻ったかの様に一夏を一瞥すると――。
「……貴様は馬鹿なのか? いくら教官の弟とはいえ、貴様に食べさせてもらうぐらいなら私は自決を選ぶ」
「……ひでぇ。 ……何で怒ってるんだよ……人がせっかく食べさせてやろうって言ってるのに……」
不満そうな表情の一夏だが、普通はそうだぞ?
てか死ねとかキモいとか言われないだけ有り難いと思えよな……、今の世の中だと女尊男卑だから普通にキモい言われるぞ。
……一夏には無縁の話かもだが。
「ラウラも落ち着けって……。 ――結局、これで最後って皆に言ったのに……はぁっ……」
突き刺さる視線が痛く感じ、レンゲで一口分掬うとラウラは満足そうに頷いた。
「それでこそ我が嫁だ」
「それはどうも。 ……はぁっ……突き刺さる視線が痛い」
そう呟くと、各々が口を開き――。
「それは仕方がない事ですわよ? ヒルトさんがラウラさんにばかり贔屓してらっしゃいますから……。 ――わたくしだって、食べさせてほしいですわ……」
若干涙目のセシリア。
……贔屓になるよな、やっぱり。
「はぁっ……。 ――アタシも素直に言えたらなぁ……」
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