第十九話 S級対決
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S全「瞬間移動。」
赤面の吸血鬼の奴等が言った瞬間、辺りが眩しい光に包まれて私は思わず目を瞑ってしまった。
?「いつまで目を瞑っているつもりだい?妖精女王」
背後から声がして、恐る恐る目を開けると、
エ「!?」
目の前に広がっている光景に、私は目を見開いた。そこは遥か遠くまで続く砂漠だった。人気も無く、ただ私の頭上で太陽が輝いていた。
エ「ど、どこだここは・・・!?」
辺りを見回しても、ナツ達はいない。
?「安心しろ。ここはエジプトなんかじゃない。赤面の吸血鬼の魔道士専用修行室だ。部屋に砂漠のCGを映し出しているだけだ。」
振り向くと、後ろで無造作に束ねた黒い長髪に青い瞳。だが、右目に深い傷があり失明している。フード付きの青いトレーナーに黒いバギーパンツを穿いた男がいた。
エ「貴様が赤面の吸血鬼のS級魔道士の一人だな。」
?「あぁ。この赤面の吸血鬼の魔道士専用修行室は全部で五つ。俺以外の他のS級の奴等は、あんたの他の仲間と違う修行室で戦っている真っ最中だ。助けに行こうとしても無駄だぜ。俺を倒すまで、あんたはこの部屋からは一歩も出られねぇからな。」
出ようと思っても、砂漠のCGが映し出された部屋の中で部屋の扉を探すだけで一苦労だ。それに、
エ「私はこの部屋から出て行く気は一切無い。」
?「!?」
エ「私の仲間は、必ずお前の仲間を全員倒して無事に戻って来る。今の私がやるべき事は・・・貴様を倒す事だっ!!」
そう言うのと同時に、私は天輪の鎧に換装した。
エ「私はエルザ・スカーレット。妖精の尻尾のS級魔道士だ。」
私が名乗ると、男は右手を頭上に掲げた。すると、いつの間にか男の右手には一本の剣が握られていた。剣の刃先を私に向けると、
ジョ「俺はジョナイト・ソラーノ。赤面の吸血鬼のS級魔道士。」
ジョナイトが名乗り出たのと同時に、私とジョナイトは小さく地を蹴り、同時に剣を振りかざした。ガキィンッ!と火花が散り、剣と剣の刃先がぶつかった。
エ「私は鎧と武器を換装するが、貴様は武器だけを換装するようだな。」
ジョ「似た魔法であり、S級魔道士。・・・面白い勝負になりそうだ。」
私達は一度距離をとる。先に動いたのはジョナイトだった。ジョナイトはまた地を蹴り、それと同時に剣をもう一本換装した。
ジョ「双波ッ!」
二本の剣を力強く振りかざし青白い波動を起こした。
エ「天輪・三位の剣ッ!!」
三本の剣が
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