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とある蛇の世界録
第二話
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く。

「流れ星……綺麗……」
「あれは、ペルセウス座流星群というらしいな。綺麗だから一度見てみろと言われたが、これほどまでとはな……」
「ホント、すごい」

 その話を教えてくれたのが、アルゴルの化け物というのも皮肉な話だが。それでも、確かに綺麗だった。

 その星の数は次第に増えていき、そして一瞬で流れ、消えていく。

 その時間も、長くは続かなかった。長いようで短かった流星群は、その勢いを衰えさせ、そして消えてなくなった。

「終わっちゃったね」
「そうだな」
「でも、綺麗だったよ」
「それは良かった。それに、この流星群は毎年見れるらしいからな、また次の年に、だな」
「うん」

 それから、朧はリリィに目をやる。それと同時にリリィも、朧に目をやる。
 二人を目を合わせる。ずっと、二人共目をそらすことも無く。

「――リリィ」
「うん」
 
 目を見つめる。

「お前は、絶対に私が守る」
「分かってる」

 顔を少しずつ――

「だから……」

 そして――



「ずっと一緒にいよう。結婚してください」
「…………はい」



 ――二人の唇が、重なった。

 それは夏の夜の出来事。忘れがたき、二人の思い出。

 幸せな日々を願って。





















 ――――――それから一ヵ月後の事だった……









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