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鉄槌と清風
58部分:57:新たなる/古の力
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庫、その一層目だ、まだ奥に段階を置いて重要なものが保管されているらしい。
 目の前には、【風王家】の紋章が入った、箱などが置かれている、これが開けられなかった物なのだろう、数は3個ほど。

 1個目、宝石箱のようなものだ…手に持って開けてみる、以外に簡単に開く、中身はネックレスと指輪、どうやら他の国に嫁いだ誰かの宝石箱だったのだろう。
 開けようとしたときに少しピリッとした事から、あれが此方の事を調べる魔法か何かか、【風王】の血筋に反応したらしい。

 続いて2個目、一辺が1mはある箱だ、材質は鉄?、まぁかなり頑丈そうで、しっかり蓋がしまっている。
 蓋に手を掛ける、再びピリッとした反応があり、蓋が開く。
 中身は何らかの装置…恐らくは結界や、防衛用の魔法など、長時間の使用が必要なそれらを維持する為の物だと思われる、普通は数個セットで使用することから、これ1個での使用は無理だろう。

 3個目、10cm×35cmの長方形で厚さが10cmほどある、これも鉄?の箱だ。
 同じように、蓋にふれればピリッとした反応、そして開く。
 中は棺桶のように布に包まれているが、その色は青、そしてそれに包まれるように、青髪、青いワンピースのような衣装を着た身長30cmほどの少女、年齢で言うならば10歳前後か身長さえ考えなければ。

 「……セプト、だ」

 「マジかよ…てか、こんな中にあって平気なのか、こいつ」

 「恐らく、箱自体に封印の魔法が掛かっているのと、彼女自体はスリープモードの様子ですね」

 良彦とヴィータの言葉にカリムが箱を確認し、セプトを見ながら言ってくる。

 「あぁ、そうみたいだ…よし、起こすぞ」

 「おう、判った」

 良彦のそばから一応離れてもらい、セプトへ声を掛ける、ただし、使っているのは古代ベルカ語だ。

 『覚醒せよ、セプテントリオン、我はベシュテンバーグに連なる者』

 良彦の言葉に、青い魔力光を発しながら、瞳を開くセプテントリオン…開いた瞳の奥の色も青…ゆっくりと起き上がり、良彦へ向かい直る。

 『私を呼んだのは貴方ですか、小さき騎士よ』

 『あぁ、そうだ、我はベシュテンバーグの血を引く、清風の騎士八坂良彦…セプテントリオンの力を借りたい』

 『私は【風王】以外に力を貸す事は無い、それを知らない筈はなかろう?』

 その言葉に良彦は現状を説明して行く、古代ベルカ、セプトが稼働していた時から永い時間が過ぎ、その頃の【風王】は既に無く、血を引くのも直系では良彦だけであろう事を。
 それを聞いたセプトは

 『ならば王に相応しい力を示せ、清風の騎士よ…我が手を』

 言葉に従い、セプトの小さい手を取る。
 セプトと良彦、お互いからあふれ出す青い魔力光、ど
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