第7話 =迷いの森へ=
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=第58層=
「お、お願いです!誰か…誰か力を貸してください!!仲間の無念を晴らしてください!!」
そんな声が聞こえたのは俺たちが情報収集のためこの58層に到着してからすぐだった。
声を出している人は数々のギルドに声をかけているようだが全て無視、もしくは断られているようだった。
「あの…どうしたんですか?」
失礼だけど俺は不憫に思ってしまいその人物に声をかけた。
ちなみに俺は見知らぬ人だと大体最初は敬語で話しかける癖があるらしい。
その人の話によると
彼はギルド《シルバーフラグス》のリーダーらしい。
ある日《シルバーフラグス》に体験入団させてもらえないかと、話してきた女性のグリーンが現れた。
気のいい人の集まりでもあった《シルバーフラグス》は仮入団を決定、しばらく一緒にクエストなどをこなしていた。
それから数日して…
ダンジョン攻略を終了し、疲弊している時に狙いすましたかのように、オレンジたちが襲来。
転移結晶で退避しようとしたところ、数日前仮入団を申し込んできた女性プレイヤーがこちらに攻撃を仕掛けてきた。
後から聞いた話によれば彼女は襲ってきたオレンジたちの仲間で、
最初から《シルバーフラグス》を標的として仮入団したのだと言う。
彼らが驚いている間にも、オレンジたちは自分たちを襲ってきた。
今、俺たちが話している彼はなんとか脱出に成功した。
だがしかし他のギルドメンバーは、脱出する彼の前で無残にも殺されたらしい…
「お願いします…そのオレンジギルドを、監獄送りにしてください…!」
監獄送り…それが彼の望みだった。
彼は泣きながらも過去の出来事を伝え、俺たちに殺人ではなく監獄送りにしてほしいと懇願してきた。
「金なら持っている金を全て渡します…!監獄送りにする為の回廊結晶もすでに全額はたいて…!…だから!」
言葉を切り、彼は深々と頭を下げた。
こんな依頼を受けるのはオンラインゲームで考えればただのお人よしだろう。
でも、俺…俺とサチはギルド関連でとても不幸なことを目の当たりにした傷がある。
俺はそんな人をもう出したくないって思ってたから…
「えっと…顔を上げてください…」
俺はこの依頼を受けることに決めていた。
「俺でよかったらその依頼、任せてくれませんか?」
「なに1人で行こうとしてるの?俺…だけじゃないでしょ。私もいく」
「2人がいくのなら私も行くわ。いいよね?」
俺が依頼を受ける、と彼に伝えるとサチとユカの2人も一緒にいくこととなった。
「いいのか?…死ぬかもしれないんだぞ?」
「それはリクヤも一緒でしょ…?私もギルドってことには責任は感じてるから…」
「ギルドで何あったのかはわからないけどこ
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