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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十七話『八千年之神狐(やちとせのみこ)』
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か、アリーナ(ここ)にいるんだ……!?」
箒が白夜と呼んだその女性は、彼女と一夏に向き直る。
「その気配と魂魄(こんぱく)の波長……、お主(ぬし)、篠ノ之箒か?」
見慣れない顔に一瞬思案するも、白夜はえらく“スピリチュアル”なことを言いだす。
「ぁ……はいっ、お久しぶりです、白夜先生……!」
「おぉ、やはりそうか。いやいや……、ずいぶんとまた美しく成長しおったのぉ〜。特にそこに、“立派に実ったもの”をぶら下げよってからに……!」
「むむっ……、胸ことは……どうだっていいじゃないですかぁ……!!」
まるでセクハラオヤジのように箒の胸を品定めする白夜に、箒は顔を真っ赤にして恥じらい、とっさに両腕で胸を隠した。
「はははっ、(うい)ヤツよのぅ〜」
それを見て、白夜はカラカラと愉しそうに笑う。
「師匠、セクハラも大概にしてくれよ……」
修夜が呆れた口調で、白夜を諌めようと忠告する。
「そういうお前はどうなんじゃ、修夜。男として、目移りしてしまうこともあろう?」
「えっ……!?」
修夜をからかうように問いかける白夜の一言に、何故か箒が戸惑いの声を上げた。
「……中学時代、あれだけ師匠にセクハラされると、もう多少の色気じゃ動じませんよ……」
「な〜んじゃ、つまらん奴よのぅ……」
「誰のせいですか、“誰”のっ……!」
丁々発止で漫談を続ける師弟を横目に、箒は修夜が自分に対して“そういう”見かたをしていなかったことに、ホッとしたような、でもどこか残念だったような、奇妙な気持ちに駆られるのだった。
(……いやいや、おかしいだろ私。何でこんな気分に……!?)
その感覚に、箒は自分から急いで訂正を入れ、悶々と悩みはじめるのだった。
「して、そっちの西洋人は?」
今度は、セシリアに向き直る白夜。
「あぁ、俺のクラスメイトで、俺や一夏の仲間の、セシリアだよ」
「あ……、は…はじめまして、連合王国代表候補生のセシリア・オルコットと申します……!」
修夜からの紹介を受けて、セシリアは白夜に少し慌てながらも、礼儀正しく挨拶をする。
「連合……、あぁ、イギリスのことじゃな。なるほど、なるほど……」
そう言うと、白夜はセシリアを箒の胸ときのように、じっくりと観察しはじめる。
その態度に、セシリアは少しばかり身構える。
「……っと、紹介が遅れておったわ。
 ワシは夜都衣(やとい)白夜。四詠桜花流(しえいおうかりゅう)総代で、そこの修夜の師と養母と、あと将来的には【嫁の一人】になる予定の者じゃな〜」
「よっ……?!」
さらりと爆弾発言が飛び出し、思わずセシリアは目を白黒させた。
「師 匠 っ!?」
修夜は、手紙をポストに入れる感覚で爆弾を投げた師に、血相を欠いてつっこみに入る。
「なんじゃ、好いた男がたまたま養子で
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