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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十六話『総力結集、少女たちの戦い』
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空、セシリアがビットによる攻撃を仕掛けていた。
しかし、ビームの集中砲火も、局所バリアーシールドの切り替えと回転の勢いによって弾かれ、意味を成していない。どうやら無人機は、自身を回転させることでバリアーシールドそのものを回転させているらしい。
(防御を上に集中させるまでは計算通り……。でも、この計算外の回転を止めなくては……!)
態勢は整っている、だが肝心の好機を逸してしまっている。
何度目かの膠着状態に、少女たちはまた焦りはじめていた。
そんな中で――
「そうだ……!」
ふと、箒があることを思い出しす。
「凰、龍砲を大出力で放つ攻撃があったな。あれで、あの回転を止められないか!?」
「はぁ……!?」
聞いた鈴は、思わず素っ頓狂な声を上げた。
「聞いてくれ、いくら堅固でビームも弾丸もはじく防御でも、上に防御を一点集中している状態なら、横からあの大火力をぶつければ、あるいは……!」
「な……ナニいきなり言いだすのよ、馬鹿じゃないの!?」
「馬鹿でもマヌケでも、この際なんとでも言え。必要なのは、やるかやらないかだ……!」
おそらく、可能性は限りなく低い。
そんな単純な手で、この回転が止まってくれるかは甚だ疑問でしかない。
『やりましょうっ、お二人とも!!』
そのとき、マイクで拡大されたセシリアの声が、二人の耳に届いた。
「セシリア……!」
「あの子、今のハイパーセンサーで聞いてたの……!?」
『こうなれば、一か八かでも文句は言っていられませんわ。やるだけやってみましょう!?』
その声に、ためらいや戸惑いは一切なかった。
「凰、頼む……!」
駄目押しにとばかりに、再度頼みにかかる箒。
「……も〜〜ぅっ、失敗したら、絶対に責任取りなさいよっ?!」
「凰……!」
とうとう鈴も根負けし、箒の提案を受けることとなった。
『セシリア、凰が承諾してくれたぞ!』
『ありがとうございます、凰さ〜ん!』
今度は嫌味ではなく、純粋な感謝の念で笑顔を見せるセシリア。
それを見た鈴は、どこか恥ずかしげに顔を逸らしたのだった。
「じょ……じゃあ、遠慮なく最大出力まで溜めさせてもらうわよ……!!」
鈴は周回する円の半径を大きくし、無人に対して一定の距離を取りはじめる。
「わたくしも、一度【スターライトmkV】を
最大出力
(
フルバースト
)
で撃ってみたかったですの……!」
危なっかしい発言をしつつ、セシリアもレーザーライフルを構え、チャージの態勢に入る。
「お前の相手は私だ!!」
無人機が不用意に回転を止めないよう、箒もビームでの攻撃を休みなく続ける。
【螢火】のビームは回転するバリアーシールドに弾かれ、右に左に逸れていく。
『凰、充填は!?』
『急いでるわよ、あと二十秒待ちなさい!!』
そのとき、不意にビームの雨が
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