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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十六話『総力結集、少女たちの戦い』
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ればいいんでしょ、やればっ!!」
吐き捨てるように啖呵を切ると、鈴はそのままブーストを吹かして無人機へと突っ込んでいった。
「おいっ、凰。だから勝手に突っ込んでは……!?」
逃げるようにこの場を離れる鈴を、箒は制止しようと叫ぶ。
「いいですわよ、箒さん」
「いや、でも……!?」
それを悠々と眺めるセシリアは、鈴への制止をやめるよう、箒をなだめる。
「あぁいう、“自分にルールを作って片意地を張っている人”は、このぐらい発破をかけないと動いてくれませんから。まぁ、かくいうわたくしも、ひと月前までは凰さんの同類でしたし……」
セシリアの言い草は、まるで鈴の中にある“何か”を、直感的に見抜いているようだった。
「さぁ、箒さん。凰さんのサポートの方、よろしくお願いしますわよ」
「あ……あぁ、了解した……!」
腑に落ちないことを残しつつ、箒は急いで鈴のあとを追う。
「さて、わたくしも自分のなすべきことを果たしましょう」
少女はそんな独語をこの場に置き去り、一呼吸の後に顔を引き締め、二人のあとを追った。

――――

フラフラと一夏を目指して歩く、瀕死の無人機。
その真っ黒な死に体に、赤紫の装甲が旋風のように攻め寄せる。
その反応をレーダーに捉えた無人機は、体の向きをスラスターの噴射で回転させ、障害の対処にモードを切り替える。
「さっきみたいには、いかないんだからっ!!」
まずは【龍砲】による連射モードでの牽制。
これに対し、無人機も先ほどと同様、局所バリアーシールドと目からのビームで応戦する。
「今度は私もいるぞっ!」
そこに箒も追い付き、ガラ空きになった反対側にビーム砲【螢火(けいか)】での射撃を撃ち込む。
だが器用なことに、無人機は鈴の【龍砲】を受ける面積を半減させ、そのもう半分で箒の攻撃を防いでみせたのだ。
「くそっ、面妖な……!」
面妖なのはこれにとどまらなかった。
鈴と箒は、無人機の周囲を旋回しつつ同時攻撃を続ける。しかし無人機は、この同時攻撃を自分も体を回転させることで見事に防御してみせたのだ。
するとその回転が、徐々に早さを増し、無人機は腕を横に突き出して、竜巻のように自分の体を回しはじめる。加えて、そこに目からのビームも絶えず乱射しはじめ、辺り構わずビームの弾幕をばら撒きはじめたのだ。しかも、局所シールドは回転によって横全体に作用し、【龍砲】の連射や【螢火】のビームを、いとも簡単に弾いてしまっている。
「何なのよっ、もう!?」
「これじゃ、近づこうにも近づけない……!」
無人機の奇行に、箒も鈴も攻め手を奪われてしまった。
そこに、四つの蒼く小さな影が飛来し、その回転軸に向かって集中砲火を浴びせかける。
「横からは無理でも、上からならどういたします!?」
無人機の頭上から五メートルの低
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