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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十六話『総力結集、少女たちの戦い』
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…!?」
「仕方ありませんわ。よほどの防御型にでも設計しない限り、解禁されない能力ですもの。覚えている人の方が、少ないと思いますし……」
ISのバリアーシールドは、前時代の兵器では傷一つ付けられないほどに堅牢である。
小銃やダイナマイト程度などでは、話にもならない。その気になれば、非核戦略爆弾の炎にさえ耐えるといわれている。ゆえに、ISにこれ以上の防御性能を持たせること自体、よほど機体コンセプトに沿わせない限り、無用の長物なのである。
「セシリアは、どうしてそれを?」
「ISの基礎を本国で学んでいた頃に、予備知識程度に……」
鈴や箒の声に返答しつつ、セシリアは言葉を続ける。
「一見、無敵に思えますが、盾は盾。防げるのはエネルギーを集約させている面のみで、ほかの面の防御はむしろ、バリアーの幕が薄くなって弱体化したはずですわ。
ならば、三人全員で同時攻撃を仕掛け、うち一人がバリアーに攻撃を一点集中させ、あと二人がその隙を見て攻撃を仕掛けて倒す。この方法が、現状で最良かとの作戦かと……!」
「つまり、【連係プレイ】……ってことか……?」
「えぇ、端的に申し上げれば……。
わたくしの
蒼い雫
(
ブルー・ティアーズ
)
のビットなら、上からの一点集中でバリアーを使わせることができますわ。その隙に、お二人で横から一気に斬り込んで決定打を与え、それで
終幕
(
フィナーレ
)
になるでしょう」
セシリアの真剣な表情と物言いに、箒はつられて顔をこわばらせる。
ところが、ここでもそれをしぶる頑固者が一人。
「ちょっと、アンタはまだしも、この“平凡”のお守もしなきゃいけないっていうの?
冗談はよしてよ。その作戦なら、切り込み役はあたし一人で充分じゃないっ?!」
さっき泣きっ面をみたことをもう忘れたのか、鈴はこの期に及んで箒をのけもの扱いする。
「構いませんわよ、それならどうぞお独りで。こちらはサポートもフォローもいたしませんので、ご存分に戦ってくださいな」
とっても爽やかな笑みで、あっさりと鈴を突き離すセシリア。
「アンタっ、さっきと言っていることが……!?」
あっさり掌を返したセシリアに、鈴は思わず狼狽した。
「まぁ、冗談はさておきまして……」
(いや、割と本気のトーンだったよな……)
箒がセシリアの軽口に肝を冷やす間にも、セシリアは鈴に対して言葉を続ける。
「先ほどあなたお独りで無理だったのは、明白なこと。それでも片意地を通されて、一夏さんにご迷惑をおかけしても、凰さんは平気とおっしゃるのですね?」
「な……、何で一夏のことなんか……!?」
セシリアの指摘に、鈴は思わず反発する。
「よろしいのですね……?」
セシリアからの強い視線と念押しに、鈴はたまらず閉口した。
寸の間に流れる、重苦しい雰囲気。
「……分かったわよっ、や
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