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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十六話『総力結集、少女たちの戦い』
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カを眺めるセシリア。
彼女の目から見ても、“一夏”という単語が飛び交うたびに、二人の顔が耳まで真っ赤になっているのは明白だった。
そんな二人の顔から、セシリアはうろたえる一夏のほうを一瞥する。
(たぶん一夏さんご本人は、何もご理解していらっしゃらないでしょうね……)
英国淑女は何故だが情けない気分になり、もう一度深くため息をついてうなだれるのだった。
その直後に――
「……ぉい、テメェら、いい加減にしろよ……」
そんな事態を見かねて……否、事態にしびれと堪忍袋の緒を切らせて、修夜がぼそりと呟いた。
ただその声は、地獄の穴から響いてきたような、ずいぶんとドスの利いたものだった。
(あ……、ヤバい……)
幼馴染として、【鬼モード】の修夜の危険性を知る一夏は、最悪の事態を懸念し、しぶしぶ自分が罵られる役を買って出ることにした。
「はいはい、はいっ、二人ともストップ!!」
とりあえず前に出て、二人を制止しにかかる一夏。
それでもまだ、両者は視線をぶつけ合って火花を散らしている。
「今は非常事態で、言い争っているヒマは――」
「……っ、大体、誰のせいでこんなことになってると思ってのよ、馬鹿一夏っ!!」
「一夏は関係ないだろっ、人のせいにするなんて、どういう神経をしているんだっ!?」
一夏の決心もむなしく、両者のいさかいの火が消える様子は見えない。
すると一夏は、おもむろに二人の肩を引き寄せ、スクラムを組むように互いの頭を近づけさせた。
「ちょ……ななななっ、何やってんのよっ、エロ馬鹿っ、スケベっ……!?」
「いいから、後ろを向け、後ろをっ……!」
「ぅぅぅ……うし……ろ……?」
二人とも顔を真っ赤にして慌てふためきながらも、ちらりと一夏の背後を見てみる。
そこにいたのは、背中から怒りの炎を揺らめかせ、鬼をも一睨みで退けそう平伏させそうな眼光を放つ、“明王”の如き修夜の姿だった。ISで武装している分、その“らしさ”と厳めしさも倍増している。

さ っ さ と そ の 痴 話 ゲ ン カ を や め ろ、 阿 呆(あほう) ど も !!

口に出されずとも、その威圧感だけで何が言いたいか、嫌が応でも理解できた少女たちだった。
「頼む、後生だから……」
今にも泣きそうな青い顔で、弱々しく懇願する一夏を見た二人は、スクラムから外れると、矛を収めることに無言のまま同意した。
何とか事なきを得て胸をなでおろした一夏だったが、その背後から盛大な舌打ちが聞こえてきたのは、敢えて耳にしなかったことにした。
「……とにかく、あれはあたしが倒す。それだけは譲らないわっ……!」
啖呵を切った鈴は、そのままこの場を離れ、無人機に対して地上からの突撃を開始する。
「待て凰っ、だから一人で突っ込むなっ……!」
それを後から、箒が
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