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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十五話『雲間に蛍、危機に嵐』
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には、【打鉄改S型】とか表示されたが……」
混乱する一夏に、どうにか箒の現状を読み解こうとするセシリア。
問われたことを、そのまま返すしかない箒。
「あー……、この際面倒は、後回しだ……。
 さっきのビームは、その肩の砲塔で撃ったんだな、箒……?」
「あぁ、そうだが……」
ここで問答していても埒が明かないと考え、修夜は話を前に進めることにした。
「それ、どうやって撃ったんだ?」
「えっと……、目標を見据えながらグッと念じると、そのまま撃ってくれるんだ」
「グッと、って……」
箒の感覚的な表現に、一夏はさらに間の抜けた顔で頭を抱えはじめる。
「まるで、一世代前のBT兵器みたいですわね……」
セシリアがぽつりとつぶやいた。
「一世代前……?」
「はい、わたくしの『蒼い雫』のビットも、目標へと直接飛んでいく前は――」
「箒、セシリア、悠長に話している時間はなさそうだぞ……!?」
修夜の忠告に促された女子二人が振り向くと、所属不明機が腕の砲門を構えてビームを発射。
四人は一斉に散開して回避、所属不明機に向き直って身構える。
『とにかく今は、アイツを大人しくさせるのが第一だ……!』
修夜の拡大された声に、一同が黙って頷き、眼前の黒い巨体を見据える。
高まる緊張の中、所属不明機がやはり一夏に正面を向け、肩の砲門が機関銃のようにビームの雨を撃ちだしはじめる。
「また俺かよっ、いい加減にしやがれってんだ……!」
『一夏っ、そのまま旋回しながら近付いていけ、こうなったら一気に攻めるぞ!!』
一夏に指示を出した修夜は、所属不明機が一夏から離れすぎないよう、【イーグル・ハンター】による牽制で足止めしはじめる。
『セシリア、スターライトで援護っ!!』
「了解ですわっ!」
セシリアは修夜の指示を聞くと、すぐさま【スターライトmkV】を現出し、さらに所属不明機を翻弄していく。相手の超反応を逆手に取り、その場に釘付けにしようというのだ。
『箒も旋回しつつビームで牽制、タイミングを見て一夏と一緒に突っ込めぇ!!』
「了解した!!」
一夏の体力が心許ない以上、短期で決めるしか活路はない。
修夜はとっさにそう判断し、戦いに幕を下ろす覚悟を決める。
所属不明機を中心に展開される、弾丸とビームの嵐。
その中心を焦りの色も見せず、淡々と踊り続ける無貌の舞手。
(さっき、全員で砲撃に回ったとき、突っ込んだ箒には判断が遅れた……。
なら砲撃で躍らせて、反応が間に合わないところに攻撃を叩きこめば……!)
一夏と箒が徐々に距離を縮め、加速による一撃離脱が狙える位置に達したと修夜は判断。
『いまだ、突っ込めぇ!!』
「おらああぁぁぁあっ!!」
「でぃえやあぁぁぁあっ!!」
修夜の声に合わせ、一夏と箒は、対角線から挟み込むように突撃
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