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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十四話『“信じる”という言葉』
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は、地面に近い位置で戦おうとする、剣道から来るクセがあった。
剣道において、足捌きは基礎にして奥義。脚の動きが、強さに差を付けることは珍しくない。
ところが、それがかえって箒を地面に縛り付ける鎖となっていた。
ISは自在に飛んでこそ、その真価を発揮できる。
修夜、セシリア、鈴のようにISに触れたのが早かった人間や、一夏のように非凡な順応力を持っている訳でもない箒に、ひと月足らずで空中を自由に飛ぶというのは、見よう見まねだけでは困難を極める。
ゆえに、箒はセシリアに剣術を指南する見返りとして――
「私だって、自由に飛んでみせるっ!!」
気合を入れるべく、自らを思いを叫び、所属不明機に迫っていく。
一週間ばかりの飛行訓練だったが、セシリアの指導が良かったのか、箒は空を飛ぶ感覚を掴みはじめていた。
飛び方は一直線で粗削りだが、なかなかに様になっている……が――
「ストッ――プですわっ、箒さぁんっ!!」
「ぅわぁ、せ……セシリア……!?」
加速しはじめたそのとき、セシリアが上から割り込み、箒の行く先を阻んだ。
「少しは落ち着いて下さいましっ、さっきからスタンドプレーが目立っていますわよっ?!」
「で……でも……」
「……っ、避けますわよ!!」
言っている間にも、所属不明機は二人を狙って、細いビームの連射を浴びせてくる。
箒はセシリアに腕を引っ張られ、一旦さらに斜め右の上空へと上がる。
それを見た所属不明機は、続けざまにビームを連射し、セシリアも箒を引っぱりながら巧みにそれを回避していく。
「ちょ……ちょっと、セシリア――ぅわわわわっ、は……話をっ……?!」
慣れない空中で、上下左右に振りまわされる箒に、セシリアは語気を強めて言葉をかける。
「一夏さんや修夜さんたちのお役に立ちたいのは、充分に解ります。
ですが、いくら防御型の打鉄だからといって、あんな突撃は修夜さんが怒りますわよ!?」
「うっ……」
そこを引き合いに出されると、箒もぐうの音が出なくなった。
(やってしまった……)
今になって、箒は自分が力み過ぎていたことを自覚した。
強い気持ちが前に出過ぎてしまい、気合いの空回りを起こしてしまう。入学して修夜に説教されて以降、少しは直った気でいたが、そう簡単にはいかないらしい。
「また避けますわよ、箒さん!」
「……ぇ、きゃあぁぁあっ?!」
落ち込んでいるヒマをもらえず、敵からの攻撃に対し、セシリアは再び回避行動を取る。右に左に上下にと、箒もそれに振りまわされる。
急激な運動に少しフラフラになる箒を見ながらも、セシリアは箒に言葉をかけ続ける。
「わたくしができるだけ、『蒼い雫』のビットで撹乱します。
箒さんは、相手がフェンス側に追い込まれたのを見計らって、突撃してください……!」
それは叱
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