暁 〜小説投稿サイト〜
IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十四話『“信じる”という言葉』
[3/12]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
て真っ黒野郎も自分の動きを止めて、第二アリーナの変化を固唾をのんで見つめている。
不意に、そこから見える空が、シャボン玉のように七色に変化し、六角形の網目模様が浮かんだ。
――りいぃんっ、いちかあああぁぁぁあっっ!!
それを聞いた瞬間、そして見た瞬間、何とも言えない感情に襲われた。
「無事かあぁっ、一夏っ、凰っ!!」
「お待たせいたしましたわ、お二人ともっ!!」
反対側からも、いつもの聞き慣れた声がした。
鉄
(
くろがね
)
の鎧の女武者、蒼い翅の妖精、そして白い獅子――
ほら見ろ、自分だけで解決しないで、信じて待ってみるのもアリだよな……!
「おっせぇぞっ、待ちくたびれっちまったよ、みんなぁ!!」
だから俺は、精一杯の憎まれ口で歓迎してやるんだ。
待ってたぜ、箒、セシリア、そして……修夜――!!
――――
第二アリーナ・Aピットルーム横、Aモニタールーム――
作戦の第一段階をクリアし、モニタールームはひとまず安堵の空気に包まれた。
「真行寺君、篠乃之さん、オルコットさん、無事にバトルフィールドへの介入成功です……!」
山田先生は、少し明るい声色で現状を僕と千冬さんに伝えてくる。
一方の千冬さんはというと――
「さて、これからが正念場だな……」
依然として厳しい顔で、モニターに映る光景を睨みつけている。
「とりあえず、手筈通りにこっちもハッキングへの抵抗を開始します。
山田先生、サポートの方よろしくお願いします」
「分かりました……!」
山田先生は、そう言って僕に顔を向け、小さく頷いた。
修夜たちが
所属不明機
(
アンノウン
)
の相手をしているあいだ、僕の方は第二アリーナのシステムを乗っ取っている相手から、システムの権限を取り戻さなければならない。
世界有数の堅牢さを誇るIS学園のシステムに、あっさりとハッキングを仕掛けるばかりか、一部施設の機能を完全にコントロールする。そんな神
懸
(
が
)
かり的な腕前を持つネットサーファーやプログラマーなんて、そういるものじゃない。
こういう“アンダーグラウンド”な力は、僕を含めて裏方に徹している人間、もしくは闇に隠れておく必要性のある人間の持つものだ。
そして、こういう危ない橋を平然と渡ってくるのは、得てして後者だ。
(だったら、遠慮は無用だね。……徹底的にやらせてもらうよ……!!)
ずれた眼鏡を右手で直し、少し呼吸を整え、コンソールに手を構える。
「これより第二フェイズに作戦を移行、第二アリーナ・メインシステムの奪還に移ります。
目標時間は20分、目標基準はアリーナ観客席のシャッターの解除と、主要システム奪還」
いつものように、行動目的を口に出し、二人に伝える。
その片手間で、僕はプログラムへの介入アプリケー
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ