暁 〜小説投稿サイト〜
IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十四話『“信じる”という言葉』
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て真っ黒野郎も自分の動きを止めて、第二アリーナの変化を固唾をのんで見つめている。
不意に、そこから見える空が、シャボン玉のように七色に変化し、六角形の網目模様が浮かんだ。

――りいぃんっ、いちかあああぁぁぁあっっ!!

それを聞いた瞬間、そして見た瞬間、何とも言えない感情に襲われた。

「無事かあぁっ、一夏っ、凰っ!!」
「お待たせいたしましたわ、お二人ともっ!!」
反対側からも、いつもの聞き慣れた声がした。

(くろがね)の鎧の女武者、蒼い翅の妖精、そして白い獅子――

ほら見ろ、自分だけで解決しないで、信じて待ってみるのもアリだよな……!


「おっせぇぞっ、待ちくたびれっちまったよ、みんなぁ!!」

だから俺は、精一杯の憎まれ口で歓迎してやるんだ。

待ってたぜ、箒、セシリア、そして……修夜――!!


――――

第二アリーナ・Aピットルーム横、Aモニタールーム――

作戦の第一段階をクリアし、モニタールームはひとまず安堵の空気に包まれた。
「真行寺君、篠乃之さん、オルコットさん、無事にバトルフィールドへの介入成功です……!」
山田先生は、少し明るい声色で現状を僕と千冬さんに伝えてくる。
一方の千冬さんはというと――
「さて、これからが正念場だな……」
依然として厳しい顔で、モニターに映る光景を睨みつけている。
「とりあえず、手筈通りにこっちもハッキングへの抵抗を開始します。
 山田先生、サポートの方よろしくお願いします」
「分かりました……!」
山田先生は、そう言って僕に顔を向け、小さく頷いた。
修夜たちが所属不明機(アンノウン)の相手をしているあいだ、僕の方は第二アリーナのシステムを乗っ取っている相手から、システムの権限を取り戻さなければならない。
世界有数の堅牢さを誇るIS学園のシステムに、あっさりとハッキングを仕掛けるばかりか、一部施設の機能を完全にコントロールする。そんな神()かり的な腕前を持つネットサーファーやプログラマーなんて、そういるものじゃない。
こういう“アンダーグラウンド”な力は、僕を含めて裏方に徹している人間、もしくは闇に隠れておく必要性のある人間の持つものだ。
そして、こういう危ない橋を平然と渡ってくるのは、得てして後者だ。
(だったら、遠慮は無用だね。……徹底的にやらせてもらうよ……!!)
ずれた眼鏡を右手で直し、少し呼吸を整え、コンソールに手を構える。
「これより第二フェイズに作戦を移行、第二アリーナ・メインシステムの奪還に移ります。
 目標時間は20分、目標基準はアリーナ観客席のシャッターの解除と、主要システム奪還」
いつものように、行動目的を口に出し、二人に伝える。
その片手間で、僕はプログラムへの介入アプリケー
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