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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十四話『“信じる”という言葉』
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責や説教で無く、コンビネーションによる作戦だった。
「セシリア……?」
突然の提案に、その意図を掴めずに困惑する箒。
「一人だけでは無理でも、二人でならできるはずです。
 わたくしは、箒さんを信じます……!」
そのセシリアの一言が、箒の心に。
あんな独断専行をやった自分を、セシリアは何の躊躇もなく信じると断言した。
一人ではできないことを認め、その不足した力を自分に求めてくれた。
(あぁ……、これが……“信じる”ということなのか……)
己で決定したことにすべてを賭け、後悔しない覚悟と潔さを持つこと。
自分に足りないものを相手に託すことに、言い訳をしないこと。
(信用を欲しがったり、信頼に応えたいと力んだ時点で、私はみんなを信じていなかった……)
みんなの力になりたい。専用機持ちでなくても、自分の意思を通してみせる。一夏と修夜と凰のために、できるだけ自分が時間を稼ぐ……。
考えれば、どれもこれも独りよがりな思い込みばかり。
自分の力を信じようとはしても、仲間のことは心算に入れずにいた。
それでは、他人を信じることにならない。
「………っ」
そこに気が付けたのならば、やるべきことは一つ。
「分かった、私もセシリアを信じる……!」
「箒さん……」
信じることは、“他人から得る”ものではない。【自分が決めること】だと、箒は理解した。
「……いけない、またヤツが一夏たちの方に……!?」
「やりますわよ箒さん、決して焦らず、落ち着いて……!」
「わかった!」
セシリアは箒を腕を離し、弧を描きながら斜め上前方から回り込むように、所属不明機に近づく。そこから、大型レーザーライフル「スターライトmkV」を構え、所属不明機の進路へと連射し、進行を妨げていく。
「その先へは、行かせませんわっ!」
休む間もなく、すばやくビットでの遠隔攻撃に切り替え、所属不明機を徐々に、Bカタパルトのあるフェンス側の低空へと追い詰める。
『箒さん、今ですわっ!!』
セシリアの指向性マイクで拡大された声を聞き、箒は実体刀「葵」を顔のそばで立てて構える『八相構え』から、前方に刃を突きたてるような『脇構え』へと切り換え、ブーストを全開で吹かして所属不明機に突っ込んだ。
「一意専心っ……、はぁぁぁぁぁぁああっ!!」
猛然と迫る箒に気が付き、すぐさま回避行動に出ようとする所属不明機。
「止まりなさいっ!!」
だがセシリアもすぐさまビットを飛ばし、上空からビームの雨を振らせて足止めする。
その内の数発が辺り、所属不明機は反動でふらついた。
絶好の好機。
(決める――!)
最大加速で突っ込んだ箒は、刀を大きく振り上げ、全力の一閃を放つ。
「でぇぇぇえああぁぁあっ!!」

――ぞんっ

横一文字、白銀の刃が弧月を描く。
手応え、あり
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