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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十三話『救出への灯(ともしび)、その光と影』
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【アレ】かっ!?」
《そうっ、まさかのアレなんだよっ!!
しかも今回は、全装備を余裕のコンプリートぉ!!》
俺もその言葉を聞いて、思わず血が騒いだ。
マジか、マジでか、あの【
斬奸突撃
(
ざんかんとつげき
)
の“烈風”】が完成したってのかっ?!
ヤバい……、これはちょっと興奮が抑えられん……!!
《マスター、ちょっと目が怖い……》
「あ……、スマン」
シルフィーの忠告で、はたと我に返った。
「あの……、そんなにすごいんですか、その……?」
イマイチ話に乗りきれないセシリアが、俺とシルフィーに問いかけてくる。
「あぁ、一言でいえば、“格闘特化の重装型”かな。とにかく、近距離での差し合いなら無敵の強さだって、拓海が言っていたからな」
「あの音速装備に加えて、ですのっ……!?」
一応、セシリアにもエアリオルのABSLシステムについては、クラス代表戦の後の交流で説明はしてある。だから、今のこの会話が単純な“換装”ではなく、【新装備の追加】の話題だということに気付いて驚いたのだ。
ましてセシリアは、ソニックの音速戦闘を真っ向から体感した数少ない一人で、エアリオルの力を知った最初の一人ともいえる人間だ。このエアリオルにまったく新しい力が加わることの意味を、怖いぐらい理解できるのだろう。
「ともかく、“烈風”があれば百人力だ。思った以上に、コイツは上手くいくかもな……!」
《ボクも全力でサポートするよ、頼りにしてね!》
「もちろんだ、よろしく頼んだぜ」
シルフィーの意気込みに、俺はコイツのマスターとして笑顔で答える。
「わたくしも、全力でサポートさせていただきますわ」
「援護の方は任せたぞ、セシリア」
「お任せ下さいまし……!」
セシリアも、シルフィーに負けじと気合いを入れる。
「さて……、浮かれるのもここまでだな」
《うん、マスター、そろそろ作戦開始の時間だよ……!》
Dピットルームのハッチ開閉用のモーター音が、部屋の中に響きはじめる。
拓海が無事にハッキングを払いのけて、突撃のための道を切り開いてくれたようだ。
「行きましょう、修夜さん……!」
「あぁ、一夏と鈴が待っているからな……!」
セシリアはさっきまでのにこやかな笑顔から、真剣な面持ちへと顔を変える。
《マスター、いつでも行けるよ!》
シルフィーは姿を消してエアリオルのシステムに同化し、戦闘態勢に入った。
(あとは、箒が上手くやっていてくれることを願うだけだ……)
ハッチが開き、ピット内に光が差し込んでいく。
――待っていろよ、一夏、鈴。今すぐ助けにいくからな……!!
――――
第二アリーナ・通路――
廊下の薄暗さと、思った以上の足の速さで逃げられ、私はついにウサギスライムを見失った。
そして辺りを見回すと、ある部屋の
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