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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十二話『震撼、第二アリーナ』
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れていった。だから痛いって……。
ついでに今の瞬時加速と、鈴のドタドタで70ポイントもシールドを消費してしまった。
≪CAUTION!! CAUTION!! CAUTION!!≫
突然、俺の中空電子画面に黄色い英単語とともに、警告音が鳴り響いた。
≪ロックオンされています。攻撃に注意してください≫
画面に何やら、とんでもないことが表示された。
「ロックオンって……」
見ると、真っ黒野郎は俺の方に向きなおり、大きな腕を両方とも俺に向けていた。
「鈴、ここを離れるぞっ?!」
「あたしに指図しないで――きゃあっ?!」
確認して間もなく、真っ黒は腕からさっきとは違う細いビームを、左右で交互に連射してきた。
俺は左に、鈴は右に分かれてその場から飛び去る。
すると真っ黒は、ビームを撃つのをやめて、腕を前に突き出す格好で俺の後を追ってきた。
まるで巨大ヒーローか、鉄腕ロボットみたいだ。
俺の中空電子画面に、後ろからついてくる真っ黒野郎の姿が映し出される。
ハイパーセンサーでのカメラは、こういうときに本領を発揮するみたいだ。
再び警告音が鳴り、とっさにカメラで後ろを確認する。
すると再び、真っ黒からのビームの連射がはじまる。前に突き出した腕の砲門からのビームの雨を、俺は左に旋回しながら避けていく。
上に捻り込んだり、急なターンやブレーキで惑わしたり、色々やるけどそれでもしつこく真っ黒は追ってくる。
(狙いは……俺か……!?)
真っ黒は、鈴や観客席の女の子たちには目もくれず、ひたすら俺を追い続けてくる。
理由は分からないし、訊いたところで答えてなんかくれないだろう。
それよりも、俺がビームを避けるたびに、観客席の遮断シールドにダメージが蓄積されていくのが気がかりだ。
ちょっとやそっとの衝撃では、観客席のシールドは破られたりしないだろう。
でもこの真っ黒は、アリーナの外側から遮断シールドをブチ破ったぐらい、いざなればヤバい攻撃が可能なんだと思う。もし万が一そんな攻撃がスタンド席に向かったら、本当に死人が出る可能性だったある。
ちらっと観客席を見ると、相変わらず出入口には人だかりだ。カメラをズームして見ると、お互いの髪や制服を引っぱり合ったり、我先に出ようとして罵りあったりで、まさに乱闘騒ぎになっている。突き飛ばされてケガをしたり、ベンチの影で泣きながらうずくまる女の子さえ見えた。
もうスタンド側は、限界に近い。
これ以上逃げていたら、みんなに迷惑がかかる……。
相手は未知数、たぶんすごくヤバい。
本当なら、手を出すべきヤツではないんだと思う。
勝てるのか、俺に……?
でも、でもでも、でもっ……!!

「くらえぇっ!!」
その叫び声とともに、何か巨大な物体が回転しながら真っ黒野郎に襲いかかった。
真っ黒のほうは
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