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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十一話『クラス対抗戦、開始!』
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れだ。
剣道をやっていた俺にも、それは感覚的に理解できた。
剣道で一番重要なのは、間合いの取り方。これを読み間違えると、あっという間に相手の竹刀の餌食になって、一本を取られる。
だからまずは、相手の隙を伺って跳び込む隙を探ることから始める。
(鈴自身は回転してるけど、俺が上下に動いても……おっと、そんなに体を動かしてない……)
段々と、避け方のコツは分かってきた。
あの機関銃のようなものは、どうやら直線でしか飛ばないらしい。
でも上下に振れたり、多少左右にずれたり程度じゃ、体をこっちに向け直す必要がないようだ。
(だったら、こうだ!!)
俺は鈴の射線に向かって、斜め下に入り込むように突撃する。
鈴もこれには驚いたのか、慌てて後退しながら照準を合わせて撃ってきた。
今度は斜め左に切り上げながら、加速して突撃する。
徐々にだけど、鈴との間合いを詰めていく。
「もう、しつこいわよっ!!」
しびれを切らしたように、鈴の砲撃が止まり、砲門の周囲が陽炎のように歪んでいく。
同時に中空電子画面に、『高エネルギー反応注意!!』の表記が浮かんで警告音が鳴る。
何かをチャージしている、デカイのが来る……!!
だけど傍から見れば隙だらけで、いかにも突っ込んでくれという風だ。
――兵法の弐、目の前を疑うべし
でも、俺は突っ込まない。これも修夜に、嫌ってほど叩きこまれた。
こういうときほど、無暗に突っ込むと痛い目を見ることになる。
剣道でいえば“誘い込み”、ワザと隙を見せておびき寄せてから返り討ちにする、いわゆるカウンター戦法だ。
もしそうなら、ここで突っ込むと、とんでもないダメージをもらうことになる。
(今までみたいに、ただ突っ込むだけの俺じゃない……!)
左手に意識を集中させ、俺は“秘密兵器”のかたちをイメージする。
「来い、俺の新兵器――【六花】!!」
一瞬、左手のガントレットが量子転換で消失し、すぐさまそれより一回り大きなものが、俺の左手に装着される。
六花の
呼び出し
(
コール
)
に驚いた表情を見せた鈴だったが、すぐに顔を引き締めて砲門へのチャージを続行する。
すかさず俺も、六花を前方に構えてエネルギーをためる。
その瞬間、鈴の方の砲門が強い光を放った。
「くらえっ!!」
叫ぶ鈴に合わせ、俺は六花のパワーを掌から解放する。
――どかあぁぁん!!
ものすごい爆発音と閃光が、アリーナ中に広がっていった。
俺のいた位置が地面に近かっただけに、土煙ももうもうと上がっている。
「どう、これで少しは謝る気に――」
勝ち誇ったような声が、土煙の向こうから聞こえてきた。
まったく……。
「勝ち誇ったときに、そいつは既に“敗北している”いるんだぜ、鈴……?」
鈴はすごく驚いた顔をしていた。
当たり前か
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