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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第十八話『一夏の可能性』
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た拓海の表情は、確固たる自信を秘めていた。そして、俺は知っている。
こう言う時の拓海は、絶対に間に合わせる。それどころか、俺や師匠ですら想像しない事をやってのける事もある。
「……分かった。それじゃ、訓練が終わったら預けるな」
一夏もまた、拓海のその表情を見て、信じたようだ。少しだけ笑みを浮かべながら、頷いた。
「了解。ああ、それと修夜……悪いんだけど、頼みがあるんだ」
「……? 何だよ、頼みって」
怪訝な顔で聞き返す俺に、拓海は真剣な表情で答える。
「うん……頼みってのは、一夏に君の技を――
四詠桜花
(
しえいおうか
)
の技を教えて欲しいって事なんだ」
『……はいぃ!?』
拓海の言葉に、俺と箒、一夏が声を揃えて驚く。
「えっと、なんですの? その、シエイオウカと言うのは……?」
セシリアは少しついて行けなくなってきたのか、首を傾げて質問する。
「
四詠桜花流古武術
(
しえいおうかりゅうこぶじゅつ
)
――俺が師匠から教わっている、かなり古い武術だ……」
俺はセシリアに、そう言って説明する。
四詠桜花流古武術――その始まりは定かではないが、一説では平安の世かそれ以前から伝わる幻の古武術であり、日本最古の武術とさえ言われている。
また、この武術はありとあらゆる武器に精通しているとも言われ、徒手空拳や刀剣だけではなく、弓や槍といった様々な武器の技術がある。
事実、師である白夜師匠は、現存するありとあらゆる武器を使いこなし、多種多様の技を駆使する。
まぁ、銃器を使った技まで見せられた時は、本気で驚いたがな……。師匠曰く『こう言ったカラクリも取り入れておけば、何かの役に立つじゃろう?』との事だが、節操無しな事この上ない気がするぞ、俺としては……。
俺はと言えば、一応は徒手空拳と刀剣の技を使いこなす事は出来る。ただ、そこに至るまでは地獄のような修行を積んだけど……。
「ちょっと待てよ拓海!? 俺にあの地獄の修練を積めって言ってんのか!?」
一夏も一夏で、俺の修行の一部を目にしている為、若干顔を青くしながら叫ぶ。
「別に、本格的な技を学べって言ってるわけじゃないよ。と言うか、篠ノ之流で身体を作ってる一夏に、四詠桜花の本格的な技を覚えさせるには時間が掛かりすぎるしね」
「だったら、何故一夏にそれを覚えさせる必要がある?」
当然の疑問を箒が言ってくる。若干不機嫌な表情をしているが、気のせいじゃないはずだ……。
「理由は、六花を取り付けたとしても、一夏は基本的に、雪片を使った戦い方が主流になるからだね」
拓海はそんな箒の表情に、苦笑を浮かべながら説明する。
「そして、千冬さんと同じように篠ノ之流を学んだ一夏には、その戦い方が一番なんだけど、それだけじゃ六花がただの射撃兵装で終わってしまう。
だから……」
「四詠桜花の基本武術の一
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