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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第十七話『台風少女の襲来』
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ように促す。
その言葉に一応の納得をしたのか、それぞれの席につく女子たち。
俺はその光景を見ながら、先程から頭の片隅に引っかかった単語の意味を考えていた。
(……鈴が二組のクラス代表になったって、どういう意味だ? 一組を除いて、クラス代表はあの段階で全部決まっていたはず……)
あの試合の日、代表決定の締め切りが差し迫ってはいたが、俺達以外のクラス代表が決まっていたことは千冬さんから確認済みだ。
ならば何故、一年は変更が出来ないはずのクラス代表に、転入したばかりの鈴が就任している? おかしいにも程がある……。
そんな風に考えた俺の脳裏に、昨日の一件が蘇る。
(……待てよ。確かあの時、一緒にいた教師が“特例”がどうとか言っていたよな……)
そして、鈴に対して“憎しみ”をぶつけていた女子生徒に、その後の鈴のあの態度……。さっきの発言と関係がないはずがない。
しかし、それを鈴に直接聞いたところで、恐らくは素直に話す筈がない。だとしたら……。
「……調べてみるしか、ないよな…」
誰にも聞こえないように、俺はポツリと呟く。
胸の内に宿る、ほんの僅かな嫌な予感……それが確信であるという実感を感じながら。

――――

「待ってたわよ、一夏! 修夜!」
時刻はあっという間に過ぎて、昼休み。何時ものメンバーで食堂に向かうと、鈴が券売機の前で立ち塞がっていた。
「…………」
そんな鈴に、俺は無言で思いっきり拳骨を食らわす。
「いたっ!! いきなり何するのよ!?」
「うるさい、通行の邪魔だ。待つんだったら他の人の迷惑にならないところでやれ、馬鹿鈴」
そう言って、俺は食券を購入する。まったく、待つだけで人様に迷惑かけるようなことするか、普通……。
「だからって、いきなり叩くことないでしょ! ……って言うか、誰が馬鹿鈴よ!?」
「お前以外に誰がいるんだよ、馬鹿鈴?」
「んなっ……!? また馬鹿つったわね!?」
ぎゃーぎゃー喚く鈴に対して、俺はため息をつく。一年経つって言うのに、こいつはどうしてこう、成長が無いのやら……。
そんな俺たちを見てか、食券を購入した一夏が声を殺しながら笑っているのが見えた。
「……なんだよ、一夏?」
「いやさ……お前ら、相変わらず仲が良いなって思ってさ」
『……はぁ!?』
質問した俺に対して、とんでもない発言をしてくる空気読まず(いちか)
「おい、ふざけんなよ一夏!? 誰がこんな可愛げのない暴力女と仲が良いって言うんだよ?!」
「それはこっちの台詞よ、馬鹿修夜! って言うか、誰が暴力女よ、飛行オタク!」
「お前に決まっているだろうが! 昨日の自分の行いを振り返ってみろよ、猪娘!!」
「それはあんたが怪しい行動してたからでしょ!? 正当な行為よ、この不審者もどき!!」
「だからって人の
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