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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第十六話『クラス代表就任パーティー』
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ケースから名刺を取り出し、俺に手渡してきた、
新聞部ねぇ……、どうにも嫌な予感しかしないんだが。
そして黛先輩とやり取りする俺に、周りの女子も気がついたのか、段々と視線がこちらに集まりはじめる。
「はぁ……その黛先輩が、何で一年の食堂に来てるんでしょうか?」
「そりゃ、話題の新入生であり、今年一番の注目株である織班一夏君と真行寺修夜君の特別インタビューをするためよ」
素なのかふざけているのか、カメラとメモ帳を手に構えながら小さくポーズを取りつつ、ウィンクしてくる先輩。
擬音を付けるならば、「きゃぱっ☆」辺りが妥当だろうか。
そしてこの喧騒の中でも、こちらのやり取りは聞こえているのか、彼女の言葉に周囲は少しだけ盛り上がりを見せた。
「インタビューって、俺に言える事なんてほとんど無いですって」
ただでさえ無茶ぶりを完遂してクタクタな俺は、とにかく下手なことにされる前に、彼女に失礼してもらうよう牽制する。
上がり症な一夏のことだから、多分この手のことには乗り気じゃないだろうしな。
「まぁまぁ、そう言わずにさ〜」
猫なで声で俺に顔を近づけてくる黛先輩。……ってか、一緒にカメラまで近づけてこないでくれ……。
「無いものは無いんですって。つか、記事の捏造なんてされたら堪ったもんじゃないので、本気で勘弁してください」
少し露骨に、先輩に拒否の意を込めて突っぱねる。
すると俺の言葉に、黛先輩の頬が一瞬だけ引き攣るのが見えた。
「……ちょっと、先輩。何で気まずそうな顔しているんですか?」
「サ……サテ、ナンノコトカシラ……?」
わざとらしく左斜め上に眼を逸らし、今にも口笛でも噴き出しそうに口が歪んでいた。
……マジで捏造する気だったんかい。
「ととととっ……、とにかく!!」
「何でもいいのっ、好きな食べ物でも、どこでどんな風に育ったかでも、女の子の好みでも、隠れた趣味でも、そこの彼との関係でも、今日の下着の色とか、日課にしていることとか、簡単おいしいレシピとか、今のルームメイトに対する心境とか……!!」
捏造の件をなかったことにしようと、立て板に水の勢いで、次々と質問の項目を挙げ連ねていく黛先輩。
いくつかおかしそうものもあるが、よくこれだけ思いつくなぁ……。
「そうそう!!
 あの試合でどんな感じに“にっくき代表候補生”を“蹴散らして”、どうやって“手なずけた”かとか!!
 特にこの辺りを、特にぃっ!!」
………………。

シュ――

ダンッ

パーティー会場は祭りの喧騒から一転し、水を打ったような静かさになった。
当たり前か、先輩の後ろにあったコンクリの柱に、俺が投げたフォークが深々と刺さっているんだもんなぁ……。
あらら、みんなこっち向いて固まっちまってら。
先輩なんて顔まで真っ青で、まるで瞬間冷凍
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