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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第十六話『クラス代表就任パーティー』
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リクエストの内容は、本当に様々だった。定番のパーティー料理から季節の料理、果てはフランスやら中華などの国外のものやデザートに至るまで、それこそ山のようにあった。
それを料理毎に仕分け、食堂のおばちゃん達に許可を取って材料を確認し、ピックアップ後に仕込みと調理を行い、開催日である今日に仕上げを行った。
正直な話、満漢全席を作ってる気分だったわ……。おばちゃん達が手伝ってくれてなかったら、俺はきっと死んでいただろうな…。
「まぁ、それだけ修夜の料理に期待してたってところなんだろうね。
 何故か知らないけど、他のクラスの女子たちまで混ざってる気がするけどね……」
「それ、気のせいじゃなくてマジだから……」
実際に視線を向けると、クラスメイト以外の女子たちが会話に混ざっているのが分かる。
まぁ、それを見越した上で料理はそれなりに多めに作っているから、足りるとは思うけどな……。
「でも、修夜も修夜だよね。なるべくみんなの要望に応えようとして、出来る限りのことしてるんだから」
「料理を作る時は一切の妥協はしない……それはお前も知っているだろ?」
「はは、まぁね」
俺の言葉に、拓海は苦笑しながらそう答える。
そもそも俺が、ここまで家事が上達している理由は、師である夜都衣白夜の影響が大きい。師匠は武芸に秀でた超人であり、生き字引と言われるほどの博識を持っているが、何故か家事に関しては壊滅的なのだ。
それ故に、子供の頃から俺が家事の一切合財を担っており、自分で言うのもアレだが、その影響もあって家事全般はプロ級といっても良い。
また料理に関しては、師匠からの無茶振りをこなし、俺自身が妥協を許さないほどに凝り始めてしまった為、何時の間にかレシピだけで一冊の本が出せるくらいの技量を持ってしまったのだ。
ほんと、何でこうなっちゃったんだろうな、俺……。
「はいはーい、そこの少年。ちょっと良いかな?」
「はぁ、何か御用で?」
そんな事を考えていると、眼鏡をかけた女子がカメラを片手にこちらに近づいてくる。
髪は茶色で一本結びをバレッタでさらに束ねており、眼鏡は縁無し。表情はひょうきんだが、なにやら好奇心旺盛そうにこちらを見ている。
ってか、一年の生徒じゃないな。胸元の黄色いリボンから推測して、二年の先輩と言ったところか……。
「むぅ、少し硬いなぁ。もう少し砕けた感じになれないの?」
少し残念そうに眉尻を下げる先輩さん。
「初対面の、しかも年上の相手に砕けた感じでいられるほど人間が出来てないので、悪しからず」
至極当然のことを彼女に返し、俺はテキトーに流して帰ってもらおうと考えた。
「まぁ、良いや。私は二年の黛薫子(まゆずみ かおるこ)、新聞部の副部長やってまーす。よろしくね」
フランクに挨拶を澄ますと、黛先輩は内ポケットのカード
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