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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第十六話『クラス代表就任パーティー』
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「というわけでっ! 織班くん、クラス代表就任決定おめでとう!」
『おめでと〜!』
クラスメイトの一人の言葉と共に、他の女子達の声とクラッカーの音が食堂に響く。
時刻は夜の7時30分。この日この時間、予てより一年一組の女子達の間で企画されていた、一夏の代表就任を祝うパーティーが開かれた。
各自飲み物を手に持ち、このクラスで出来た新しい友達と話を弾ませつつ、大いに盛り上がっていた。
……まぁ、これだけ見れば就任パーティーではなく、ただの『親睦会』という感じだな。
そして本日の主役、“織斑一夏”はというと、女子に囲まれながら盛大に質問攻めに遭っていた。中には一夏の腕を組みに行ったり、明らかに背中に胸を当てにいったりと、かなり積極的に“攻められている”様子だった。
……その輪のはずれで、箒が背中から真っ黒な炎を立ち上らせながら、一夏と周囲の女子を蛇か猛禽のように睨んでいるワケだが……。
一方の一夏はというと、女子に絡まれて耳を赤くしながら、それなのに緊張で顔を病人のように蒼くして戸惑うばかりだった。
それ、入学初日でもやったよな、お前。
ならば俺はというと――、
「つ、疲れた……。つか、間に合ってよかった……」
上着を脱ぎ、カッターシャツに黒のエプロンの姿で、調理場とフロアのあいだのカウンターにもたれてぐったりとしていた。
理由は単純。鈴との件の後に急いで寮に戻った俺は、突貫工事もかくやと言う勢いでパーティー料理を仕上げていたからである。
何処ぞの鬼教師の無茶苦茶な命令により俺が調理担当する事となった、このバイキングパーティー……開始五分前と言うギリギリのラインでどうにか間に合わせる事が出来た。
クラス人数分以上、しかもリクエストが多岐にわたった為に、和洋中全ての料理を仕込み・調理・仕上げの三工程に分けて、数日間もかけて作ったのだ。これで間に合わなかったら暴動ものである……。
「お疲れ、修夜。災難だったみたいだね」
そんな俺に対して、俺の向かいのカウンター席で、特別ゲストとして呼ばれた拓海が声をかける。
何でこいつがここにいるかと言うと、俺の知り合いと言うことで、クラスの女子に呼ばれたからとの事。
外部協力員であるこいつは、普段は用意された寮の部屋でエアリオルのデータを纏めるか、整備員として専用機や量産機の点検や整備を担当している。
その為か、実技授業では何かと顔を合わせる事も多く、学園の女子達の間ではちょっとした有名人だったりする。
何より実際に、今も何人かの女子が遠巻きに拓海の姿を見ながら、黄色い声で騒いでいるようだった。
まぁ、蒼羽技研の主任を若干15歳で任されてるって言うのも要因としてあるんだろうが……。
「災難つぅか、何つぅか……。まさか、ここまで多岐にわたるとは思わなかったぞ……」
溜め息混じりにそう呟く俺
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