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ドリトル先生学校に行く
第三幕 トミーの到着その十一

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「他のお料理もそうだったけれど」
「楽しんだみたいだね、サラも」
「そうよ。それで今兄さん大学の教授よね」
 サラはお茶を飲みながら先生自身のことを尋ねてきました。
「そうよね」
「そうだけれど」
「今忙しいの?」
「それなりにね、毎日大学に行ってるし」
「イギリスにいた時とは全く違うのね」
「いつも朝に行ってね」
 そしてだというのです。
「夕方に帰ってるよ」
「本当に忙しいみたいね」
「それでも三時にはこうしてお茶を飲んでるけれどね」
「今日は日曜だからお休みなのね」
「そう、日本でも日曜はお休みだよ」
 この日にはというのです。
「だからこうしてサラと久しぶりに一緒にお茶を飲めるんだよ」
「そういうことね」
「そうだよ、毎日充実しているよ」
「それは何よりね。イギリスにいた時はね」
 その時の先生はといいますと。
「兄さんお仕事もなくてね」
「病院はあってもね」
 それでもでした。
「患者さんがいなくて」
「お金がなくてね」
「今はあるのよね」
「結構貰ってるよ」 
 月給はというのです。
「有り難いことにね」
「生活は安定したのね」
「そうだよ、パソコンも買ったし携帯も買ったから」
「兄さんがパソコンに携帯もって」
「意外がな」
「意外も何も信じられないわ」
 実際に驚いた顔で言うサラでした。
「兄さんがそうしたものを使うなんて」
「けれど実際に使ってるよ」
「それが本当に信じられないのよ」
 またこう言うサラでした。
「まさかね」
「僕が機械音痴だからだね」
「充分に使えてるの?」
「一応は」
 使えているとです、先生はいささか自信なさげにサラに答えます。
「出来ているよ」
「だといいけれど」
「うん、大学の研究室にも入れているから」
「パソコンをなの」
「この家にもあるしね」
「それで携帯も持ってて」
「僕も変わったんだよ」 
 そうした意味でだというのです。
「日本人みたいにしているよ」
「けれど服はそれなのね」
 イギリスにいた時と同じ服装です、穏やかな配色のズボンにシャツ、ネクタイとチョッキの形のセーター0といった格好です。
「着物じゃなくて」
「いや、着物は持っていないし」
「着ないの?これからも」
「今日本で着物を着ている人も滅多にいないよ」
「確かにね。皆イギリスと同じ服ね」
「一緒だよ」
 そこはだというのです。
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