暁 〜小説投稿サイト〜
万華鏡
第五十三話 音楽喫茶その四

[8]前話 [2]次話
「誰が考えたのよ」
「けれどよ」
 部長は五人のところにも来た、そして話すのだった。
「恥ずかしいからこそよ」
「そこに、ですか」
「いいものがあるんですね」
「バンと見せて何が色気なのよ」 
 半ズボンやスパッツのことであることは言うまでもない。
「恥ずかしいからこそよ。私も見せるの恥ずかしいから」
「だからこそ絶対領域が生きるんですね」
「部長さんの主張では」
「ミニスカートは見えないからこそミニスカートなのよ」
 はっきりと言い切った、この言葉を。
「見せるとね」
「もうミニスカートの醍醐味がない」
「そうなんですね」
「まあ見えてしまうけれどね」
 少し油断したらだ、だからアイドルも女子アナも狙われるのだ。本当に僅かな油断で盗撮されてしまうものだ。
「それでもなのよ」
「見せない様にする」
「それは絶対ですね」
「そうよ、いいわね」
 部長は五人にも話す。
「じゃあいいわね」
「はい、それじゃあ」
「私達も」
「好きな衣装を選んで」 
「露出は多いけれど肝心なものは見えない」
「そうした衣装ですね」
「じゃあいいわね」
 こう話してだ、そしてだった。
 部長は副部長達のところに行く、そのうえで今度は彼女達と話した。
 残されたプラネッツの五人は衣装選びに入る、ここで。
 美優jは制服を思わせる衣装、アイドルグループのそれを見つけそのうえで他の四人にこう言ったのだった。
「なあ、この服どうだよ」
「あっ、アイドルみたいな服ね」
「それね」
「ああ、これよくないか?」
 こう言うのだった。
「あたし的にはいいと思うけれどさ」
「確かにいいわね」
「絶対領域って感じで」
 琴乃と里香が美優の言葉に応えて言う。
「それに赤と白で目立つ服で」
「いいんじゃないかしら」
「だろ?じゃあ一度実際に着てみるか」
「そうね、それじゃあ」
「今からね」
 五人はその制服を思わせる服、それを着てだった。
 そしてだ、お互いを見て話した。
「いいんじゃない?」
「皆ね」
「スカートも見えそうで見えないし」
 肝心のそれがまず合格だった。
「それに服も可愛いし」
「それじゃあね」
「これにする?」
「そうする?」
「じゃあ決まりだな」
 選び出した美優が応える、そしてだった。
 五人の衣装は決まった、だがこれで全て決まった訳ではない。今度の問題はというと。
 景子はだ、四人にこう言った。
「それじゃあ次はね」
「歌ね」
「それよね」
「そう、何歌おうかしら」
 このことを話すのだった。
「一体」
「この衣装ならね」
 今も着ているその衣装を見ながらだ、彩夏が景子に答える。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ