第玖話
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た。
ベルベルのヘソはその熱をダイレクトに受け止めて赤く焼け爛れ、無残に形を変えていた。
タテに長いヘソの面影はない。
ヘソの周囲は赤く、そしてドス黒く焼け焦げて変色し、入り口はだらしなく拡がっていた。
痛み、熱を満足に感じ取ることができなかったが、今、自分のヘソから伝わる異常な感覚は理解でき、自分のヘソの惨状を想像しては涙した。
しかし、そんなベルベルの落胆を知ることなく、雷がベルベルのヘソに落ちる。
ピシャアァァァァァァァァァァァァァァン!
「はあぁぁぁぁぁっ……!ふうぅぅぅぅ……んっ!!ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ベルベルは身体を浮き上がらせるようにして衝撃に耐えた。
しかし、もはやベルベルには身体を動かすだけの力はなく、すべての抵抗は雷の衝撃に頼ったものだった。
「も…もう…やだ…、なんでおヘソなん…?」
つぶやく声も弱々しくなっていった。
ピシャアァァァァァァァァァァァァァァン!
「はふんんんんんん………!」
落雷の間隔は回を追うごとに短くなっていった。
何発も何発も強烈な電撃を小さなヘソで受け止めた。
ヘソで受けたダメージは計り知れない。
もはやベルベルには何もすることができず、何もかもが雷の為すがままだった。
「やだ……やだ……やだ……」
つぶやきながらも意識が遠くなっていった。しかし、
ピシャアァァァァァァァァァァァァァァン!
「やだあぁぁぁぁぁぁぁぁ!あがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!ふんぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
どんなに意識が遠のいても、落雷の衝撃ですぐに現実に戻され、白目をむいて絶叫するハメになった。
気を失うことも許されず、満足に身体を動かすこともできず、雷の落ちるがままにヘソを差し出すことしかベルベルにはできなかった。
無間地獄ともいえるヘソの痛みに堪えるベルベルだった。
朝になってから、謎の男が戻ってきた。
自らがベルベルのヘソに突き立てた髪飾りに目を移した。
髪飾りは度重なる雷の衝撃を受け止めたが、依然としてベルベルのヘソに突き立てられたままだった。
髪飾りが相当の熱を帯びていることを知っているので、謎の男は伸ばした裾で手を覆い、髪飾りを引き抜こうとした。
しかしそう簡単に髪飾りが抜くことができなかった。
謎の男は力を込めてベルベルのヘソから自分の髪飾りを抜いた、その時、ふたりは予想だにしなかった事態を目の当たりにする。
「え!?」
「はうぅぅっ!!」
ベルベルのヘソの肉は髪飾りに絡みつくようにして、まるでアメが伸びるように10センチほど髪飾りと一緒に引き出されたのである。
「ぶっ…ぐっ…ぎぃやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
どこにそんな力が残っていたのか不思議
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