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失われし記憶、追憶の日々【ロザリオとバンパイア編】
原作開始【第一巻相当】
第二十一話「修行終了 上」
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わったこの技を使うしか、俺に生き延びる道はない!
目を見開き一瞬で集中力を高める。これから使う技は生半可な覚悟と集中力がないと使えないのだ。
「剛体操――ぐふぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
先生の脚が腹に突き刺さり、もの凄い衝撃が襲ってくる。恐らくトラックの衝突なんて目ではないだろう。
地面と平行に滑空しながら再び木々の中に身を投じた。
† † †
「き、今日も無事に生き延びた、ぞ……」
あれからさらに三日が経過し、今日で五日目。
今日も今日とて這う這うの体で生き延びることができた。
現在俺は森の一角で遅い晩飯を迎えている。近くの川で仕留めてきた魚に先生から逃げる途中で入手した果実が今晩のメニューだ。
先に果物を食べてから魚を食べる。そこら辺で取ってきた枝を使い焚き火をして魚を炙る。
こうして食事を迎えてる最中も気は抜かない。というのも食事中や就寝中の襲撃なんて日常茶飯事だからだ。
寝てるところに怪光線を発した先生が至近距離にいたのを見たときはびっくりしすぎて心臓が止まるかと思ったよ。
「だけど、そのおかげ――この場合は弊害っていうのかな? 気配に敏感になったけどね」
修行中によく口にしていた先生の言葉を思い出す。
――恐怖しろ、青野。恐怖を飼いならそうなんて思うな。それは後に過信に、そして慢心に繋がる。
――恐怖を感じるが故に人は慎重になれる。
――恐怖心は時にセンサーのように身の危険を察知してくれる。
――恐怖に過敏であれ。されど恐怖に呑まれるな。
その時はよく言っている意味を理解できなかったけど、今は身をもって理解できる。この恐怖心というのは動物が感じる本能、殺気のことなんだと。
ほどよく焼けた魚にかぶりつきながら今後のことを考える。
今日で五日。残り二日しかない。にも関わらず、先生にはまだ一撃も有効打を与えられていない。
「不用意に近づけばアウト。不意打ちも効かない」
――考えろ。思考を止めるな。客観的に分析し常に頭は冷静であれ。それでいて心はマグマの如く熱くあれ。
これも先生に教わった言葉だ。
分析する。この五日間を通して見た先生という人を。
「目を閉じて呼吸は大きい。攻撃も大振り、機動も亀並みに遅い。一撃は災害級で僅かな音から居場所を探知する」
対してこちらは武器なし。有効打になりそうなあの技も発動率が八割。それも修行の時点でだから、今は二割満
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