涙を揮って馬謖を斬る
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バトル・オブ・フェアリーテイルが終了してから翌日。
そこに争う妖精の姿はなく、ただ収穫祭ムード一色のマグノリアの街があった。
「ファンタジアは明日の夜に延期だってよ」
「何があったんだ?」
「昨日はギルドの奴等が騒がしかったからな」
そんなマグノリアのとあるオープンカフェ。
そこでは数人の男性が会話をしていた。
「噂じゃマスターの容態がよくねぇらしいぞ」
「オイオイ、まさかあのじーさん引退しちまうんじゃ・・・」
「次のマスターはどうすんだよ」
「そこまでは解らねぇけど、普通に考えればラクサスじゃねーのか?」
その会話を遠くで聞いている初老の女性がいた。
女性の名はポーリュシカ。マカロフの古い知人である。
「あの暴れん坊がマスターねぇ」
「何か感慨深いものがあるな」
「アイツがガキだったころから知ってんもんな」
「うちらも歳をとったって事だ。はははっ!」
男達の談笑に背を向け、ポーリュシカは歩き出す。
その姿はすぐに人混みに紛れて見えなくなった。
「ポーリュシカさんのおかげで一命は取り留めたそうだ。安心してくれ、マスターは無事だ」
妖精の尻尾。
エルザの報告を聞いたギルドメンバー達は一斉に安堵の声を上げた。
「よかったぁ、一時はどうなるかと思ったケド」
「あのじーさんがそう簡単にくたばる訳ねーんだ」
「だって僕達をまとめてるマスターだもんね!」
ルーシィ、グレイ、ルーがそう言うと、エルザは3人のいる方に目を向けた。
「しかしマスターもお歳だ。これ以上心労を重ねればまたお体を悪くする。皆もその事を忘れるな、特にティアは」
「はぁ?何で私なのよ」
エルザに忠告されたティアは怪訝そうな表情をする。
自分がギルド1の女問題児だとは自覚ないようだ。
「こんな状況で本当にファンタジアやるつもりなのか!?」
「マスターの意向だし・・・こんな状況だから、って考え方もあるわよ」
「ま、じーちゃんがそう言うならやるまでさ」
エルフマンとミラの言葉にアルカがケラケラと笑う。
「ジュビアもファンタジア観るの楽しみです」
「俺もだ。さぞかし素敵なんだろうな」
「アンタ達は参加する側よ」
「ええ!?」
「なっ!?」
カナの言葉にギルドに入って日の浅いジュビアとヴィーテルシアは驚く。
「だってジュビア、入ったばかりだし」
「俺達のような新人が参加して構わないものなのか?」
「んな事気にする必要ねーって。オレ達もギルド加入してすぐに参加したし。な、ヒルダ」
「確かにな」
ヴィーテルシアに跨ったスバルの言葉にヒルダが頷く。
「ケガ人多いからね。まともに動ける人は
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