涙を揮って馬謖を斬る
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全員参加だって」
「プーン」
「じゃああたしも!?」
「当然だよ。ルーシィもギルドの一員だしね」
魚を食べるハッピーと棒付きキャンディーをなめるプルー、メロンパンを頬張るルーが口々にそう言う。
因みにルーはよっぽど空腹なのか、テーブルの上にからの袋が5つほど置いてあった。
「見てみなさいな。あんなのが参加出来るわけないでしょ」
「!」
呆れたように呟くティアの視線を追い、ルーシィは振り返る。
そこには、ラクサスと戦った2人がいた。
「・・・」
―――――ミイラかと勘違いしそうなほどに全身に包帯を巻いたナツとガジルが。
「だね」
あれほどの大怪我を負っている人間がパレードに参加するのは無理だろう。
ルーシィはティアの言葉に納得した。
「ふぁがふんごが、あげがあんがぐぐ」
「何言ってるか解んないし」
「バカね」
「んがごふぃがー!」
ちなみに最後のは「んだとティアー!」である。
「無理だね。参加出来る訳ねーだろ、クズが」
「おがえがべおごおご・・・」
「それは関係ねーだろ」
そして何故かガジルには通じていた。
「何で通じてるのかしら・・・」
「2人ともバカだからよ」
「あはは・・・厳しいな、姉さんは」
困ったように笑うクロス。
すると、そのティアの鋭い視線はクロスへと向いた。
「バカといえば、アンタも大バカよ!クロス」
「ぐっ・・・今回は悪かったよ、姉さん・・・」
「全く・・・魔力も体力も空に近い状態でかなりの怪我を負っているのに医務室を抜け出すなんて・・・ルーが治癒してくれたからいいものの、あのままだったらアンタ余裕で全治5か月よ?バカナツのバカがうつったかしら・・・」
溜息をつきながら額に手をやるティア。
ナツが「んがごふぃがー!」と叫んでいるのは余談だ。
「すまない、姉さん・・・」
「反省してるならいいわ。ちっとも直らないバカよりはね」
ちらりとナツに目を向け、溜息をつく。
「でもまぁこれで・・・ギルド内のごたごたも、一旦片付いた訳だ」
笑みを浮かべてそう呟くエルザ。
その目には昨日の事など無かったかのようにいつも通りに仲良く騒いでいるギルドメンバーの姿があった。
ロキもギルドに顔を出している。
すると、そこに1人の人物がやってくる。
『!』
ギルドに入ってきた人を見て、ギルドメンバーの表情が変わった。
「ラクサス!」
「お前・・・!」
それはラクサスだった。
ナツやガジル程ではないが包帯を巻き、いつも通りコートを肩から羽織っている。
「ジジィは?」
ラクサスは表情を変えず、ただ一言呟く。
もちろん、それに簡単に答えるメンバーではない。
「テメェ・・・ど
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