第2章 赤龍帝と不死鳥の騎士団
第18話 悪魔の証明
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。ならば、この魔法以上の切り札はあるまい」
ライザー・フェニックスの不死性は脅威である。
まともに戦えば苦戦は免れない。
だがしかし、ボクには夜天の書がある。
夜天の書に記録されていた膨大な魔法を習得することで、ボクはいくつかの必殺技を編み出していた。
レーティングゲームで初披露することになるだろう。
微妙な顔をするリインフォース。
不安かい?と聞くといいえ、と答えられる。
なぜ、微妙な顔をするのか問うと、名前が……いえ何でもありませんと言われた。
この魔法を使うたびに微妙な顔をされる。
かっこいい魔法なのにね。
「アーシア・アルジェントとの仲はどうですか?」
まるで話題を切り替えるように言ってくる。
ボクの悩みを的確につかれた。
あーうー、と言葉を返すことができない。
妹のようにかわいがっていたアーシア・アルジェントのことを、ボクは避けている。
理由は自分でもわからない。
何か隠しているのですか?と問われるも、既に心中をすべて話してあった。
アーシア・アルジェントから受ける印象が依然とまるっきり変わってしまったとしか答えられない。
堕天使から救出する前と救出した後の彼女が、別人のように思えるのだ。
「悪魔を恨んでおられるのではないですか?」
それは、ボク自身気づいている。
最近の悩みでもあった。
「そうかもね。昔のこととはいえ、そう簡単に吹っ切れるようなものでもないし」
「では、ときおりリアス・グレモリーに向ける憎悪の感情に気づいておられますか?」
「え?」
答えに詰まる。
憎悪?リアス・グレモリーに?
ばかな、彼女には世話になりっぱなしだ。
はぐれ悪魔に父を殺されサーゼクス・ルシファーに保護された。
彼女と出会ったのは、そのすぐあとのことである。
一つ年上のリアス・グレモリーは、ボクのことをずいぶん心配してくれた。
「……部長とは仲良くしているじゃないか」
そう言いつつも、どこか自信を持てない自分がいるのに気付く。
もう10年近い交流があるにもかかわらず、サーゼクス・ルシファーにいい印象を持てない自分を思い出す。
同じように、リアス・グレモリーに信愛の感情をもっていないことにも。
どこかで線引きしている。
その線引きがどこにあるのかわからない。
「憎悪の感情が微粒子レベルで存在している……?」
言われて初めて気づいた、
いや、よそう。
別に悪魔と戦争したいわけでもなし。
それよりいまは――――
「――――このサイキョーの魔法を特訓しなくては!」
なぜ、微妙な顔をするの
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