スカル・リーパー
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「ダメよ、キリト君、シオン君、今は引いて」
ここで引けば多分チャンスは二度と来ない、しかも俺には時間がない。ならここで・・・。
「ふざけるな・・・」
「キリト・・・」
「いいだろう、決着をつけよう・・・」
「随分と気前がいいじゃねーか、茅場、受けてやるよ」
「キリト君!!」
「シオン!!」
「ゴメンな。ここで逃げるわけにはいかないんだ」
「それに、早く終わるに越したことはない。ここで倒そーが死のーが変わらねーよ」
「・・・死ぬつもりじゃないんだよね」
「あぁ、必ず勝つ。勝ってこの世界を終わらせる」
「終わったらまた、みんなで笑おうや♪」
「シオン・・・」
俺は茅場の方を向く、後ろからはクラインとエギルの声が聞こえてくる。
しかし、その返事はキリトに任せてある。
「エギル。今まで剣士クラスのサポートありがとな。知ってたぜ。お前が儲けのほぼ全部を中層ゾーンのプレーヤーの育成につぎ込んでたこと。クライン。あの時、お前を置いて行って、悪かった・・・」
「て、テメェ、キリト!!謝ってんじゃねぇ!!!今、謝るんじゃねぇよ!!!許さねぇぞ!!ちゃんと向こうで飯の一つでも奢ってくれねぇと許さねぇぞ!!絶対許さねぇからな!!」
「わかった、向こう側でな」
「おい、シオン!テメェもだかんな!!ぜってー死ぬんじゃねーぞ!!!」
その言葉に俺は振り向きもせず、しかし、俺は右拳を掲げて答えた。そして、クラインに聞こえないようにこう答えた。
「たりめーだ、必ず勝ってやる」
再び茅場へと視線を移す。
ここでキリトが前に出た。
「悪いが、一つだけ頼みがある」
「何か?」
「簡単に負けるつもりはないが、もし俺が死んだら・・・しばらくでいい・・・アスナが自殺出来ないように計らってほしい」
「よかろう」
「キリト君!ダメだよ!!・・・そんなの、そんなのないよ!!!」
アスナの叫びが無情に響き渡る。
「俺からも一つ頼みたい」
「何かな?」
「この勝負、俺にやらせてくれ」
「シオン!お前なに言って・・・」
「いいから黙ってろ、そして最後まで聞け!」
キリトはそこで黙る、そして俺は続けた。
「何も俺一人で殺るんじゃない、茅場、アンタなら知ってるよな?ついこの間、俺がしたこと・・・。それをやる」
「お前、まさか・・・」
「・・・いいだろう、それで相手は誰かな?」
「俺とキリト、そして・・・」
俺は首に下げられたネックレスを握りしめた。
『私だ』
ネックレスを引きちぎるとそれを茅場に見せた。恐らくアルモニーの声が聞こえたのは茅場とキリトたちだけだろう。
「・・
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